歌舞伎「本興行」海外11か国に向けオンライン配信へ

新型コロナウイルスの影響などで、来日して歌舞伎を見ることができない海外の人たちに向けて、国内で上演されたいわゆる本興行の映像が、初めてオンラインで配信されることになりました。

配信されるのは今月、京都の南座で行われている「九月南座超歌舞伎」の映像です。

妖怪の「土蜘蛛」にまつわる伝説を基に新たに作られた「御伽草紙戀姿絵」など2つの演目で、中村獅童さんやバーチャルアイドルの「初音ミク」が最新の映像技術で共演しています。

松竹によりますと、新型コロナウイルスの影響などで来日できない海外のファンから要望が相次いだため、今回初めて、欧米や東南アジアなど11か国に向けて本興行の様子をオンライン配信することになったということです。

インターネットを通じてチケットを購入すれば、日本時間の今月20日から26日まで、英語の字幕付きで2時間余りの映像を楽しむことができます。

松竹は「コロナ禍でも人を楽しませたいという思いがありました。歌舞伎の新しい可能性を伝える文化交流の形として、海外の多くの人たちにも見てもらいたい」と話しています。