新型コロナ 18歳未満の患者 ほとんど軽症 デルタ株影響も調査

ことし2月までに新型コロナウイルスで入院し、症状が出た18歳未満の患者のうち、酸素投与が必要だったのはおよそ2%で、ほとんどは軽症だったことが国立成育医療研究センターなどの調査で分かりました。

今後は、感染力が強いデルタ株の影響についても調べることにしています。

国立成育医療研究センターなどの研究グループは、ことし2月までに新型コロナウイルスに感染して、全国各地の医療機関に入院した18歳未満の子どもの症状や入院期間などを調べました。

それによりますと、発熱やせきなど、何らかの症状があった730人中、およそ2%に当たる15人が酸素投与を受けていて、このうちの6人は2歳未満でした。

また、38度以上の発熱があったのはおよそ10%で、13歳から17歳までのおよそ20%で味覚や嗅覚の異常が見られましたが、入院していても、ほとんどの子どもは軽症だったとしています。

一方で、入院期間は8日間や9日間と長期に及ぶケースが多く、両親が入院して行き場がないなどの理由で、長引いているとみられるということです。

調査した国立成育医療研究センター感染症科の庄司健介医長は「子どもは重症化しにくいことを国内のデータで示すことができた。現在は、デルタ株の影響で感染者数自体が多くなっているので、酸素投与が必要な子どもも増えるおそれがある。デルタ株で子どもが重症化しやすいかどうかなど、引き続き分析していきたい」と話しています。