
KDDI スペースXと業務提携 人工衛星活用し通信サービス向上へ
携帯大手のKDDIは、アメリカの宇宙開発ベンチャー、スペースXと提携し、人工衛星を使った通信サービス事業に乗り出すことになりました。
これまで電波が届きにくかった山間部などでサービスの向上を目指します。
関係者によりますと、KDDIはアメリカの電気自動車メーカー、テスラのCEOを務めるイーロン・マスク氏が創業した宇宙開発ベンチャー、スペースXと業務提携します。
具体的には、スペースXの人工衛星を活用し、地上の基地局からは電波が届きにくい地域で、新たな通信サービスを提供していくということです。
KDDIは現在、4Gの通信規格は人が住んでいるエリアのほとんどをカバーしていますが、今回の提携によって、山間部や離島などを含めたすべてのエリアでサービスの質を向上させるねらいです。
また、スペースXの人工衛星は、通常の通信衛星よりも低い軌道を飛行しているため、地上に近い分、より高速で大容量の通信が可能になる点を生かし、災害時の通信に役立てることも検討するということです。
両社はすでに実証実験を始めていて、来年の実用化を目指しています。
人工衛星を使った高速インターネット通信をめぐっては、ソフトバンク、楽天グループ、それにIT大手のアマゾンなども計画を発表していて、新たな通信インフラとして注目されています。