小池都知事 東京五輪・パラ開催による感染拡大への影響を否定

東京オリンピック・パラリンピックについて、東京都の小池知事は、1人が何人に感染を広げるかを示す「実効再生産数」が大会期間中に下降したというデータを示し、「『大会が感染爆発につながるのではないか』という懸念は、結果としてなかった」と述べ、開催による感染拡大への影響を否定しました。

「実効再生産数」大会期間に下降傾向

ことし7月23日に開幕し、今月5日にすべての日程を終えた東京大会について、小池知事は10日の会見で、大会前から大会の期間中にかけての都内の「実効再生産数」の推移を示しました。

「実効再生産数」は、1人が何人に感染を広げるかを示すもので、データは8日開かれた厚生労働省の専門家会合で出されたものです。

都内では、オリンピックが開幕した7月23日の前日の22日にピークを迎えて、大会期間に入ると下降傾向になっています。

小池知事は「このファクトをよく理解してもらいたい。安全で安心な大会として実施することができたのも多くの方々のご尽力、ご協力によるもので、改めて心から感謝を申し上げたい」と述べました。

また「私どもは大会が人流を増やし、感染を増やすことは前提としていない。むしろ『大会が感染を増やす』と言っていた方々がエビデンスを示してほしい。皆様が心配していた『大会が感染爆発につながるのではないか』という懸念は、結果としてなかった」と述べ、開催による感染拡大への影響を否定しました。