東京オリンピック柔道 金メダル獲得の新井千鶴が現役引退

東京オリンピックの柔道で金メダルを獲得した新井千鶴選手が現役を引退することを明らかにし「さまざまな経験と出会いがあり、人間力を養うこともできた」と振り返りました。

「第2の人生に時間をかけたい思いが強かった」

埼玉県出身で27歳の新井選手は、オリンピック初出場となった東京大会の女子70キロ級で金メダルを獲得しました。

新井選手は10日午後、オンラインで会見し「私の競技人生はたくさんの方々の応援とサポートのおかげで、皆様に感謝したい。柔道を通してさまざまな経験と出会いがあり、人間力を養うこともできた」と話し、10日で現役を引退することを明らかにしました。

引退を決断するまでの経緯については「覚悟を持って歩むからこそ挑めるもので、オリンピックが終わったあと、今後を考えた時に第2の人生に時間をかけたい思いが強かった」と説明しました。

また、柔道人生については「どんなことにも挑戦し、立てた目標を諦めず、信念をぶらさずに歩んでいく大切さを大会を通して学んだし、むだな経験は何一つないとオリンピックを終えて実感できた。誰にでもできる経験ではないので、得たものを今後の人生に生かしていきたい」と話しました。

また、所属先に加えて日本代表でも担当コーチとして指導を受けた上野順恵コーチについて聞かれ「先輩にはたくさん支えられて」と話し、そのあとは涙が込み上げていました。

今後については、具体的には決まっていないとしながらも「選手の立場にたって考え、問題を共有して乗り越えていける指導者を目指して自身を磨いていきたい」と話していました。

新井選手 世界選手権で2連覇し第一人者の地位築く

柔道女子70キロ級の新井千鶴選手は、埼玉県出身の27歳。長い手足を生かした内股や大外刈りを得意とし、2017年から世界選手権では2連覇を達成しこの階級の第一人者の地位を築きました。

その後、海外勢から徹底したマークを受けておととしの世界選手権では3回戦で敗戦を喫するなど不振に苦しんだ時期が長く続きました。

それでも、みずから組みに行く積極的な柔道を徹底し、オリンピック初出場となった東京大会では、16分を超える試合となった準決勝など4試合を粘り強く勝ち抜いて、金メダルを獲得しました。