日大付属病院建設めぐる背任容疑 関係先として大学本部を捜索

日本大学の付属病院の建設工事に関連した契約をめぐって、大学の関係者が大学側に損害を与えた疑いがあるとして、東京地検特捜部は背任容疑の関係先として日本大学の本部や田中英壽理事長の自宅などを捜索し、強制捜査に乗り出しました。
特捜部は、国内最大規模の大学の事業をめぐる不透明な資金の流れについて実態解明を進めるものとみられます。

関係先として捜索を受けたのは、都内にある日本大学の本部や大学の関連会社「日本大学事業部」、それに田中英壽理事長(74)の自宅などです。

このうち田中理事長の自宅では、午後5時半ごろ東京地検特捜部の係官数人が段ボール箱を運び出しました。

関係者によりますと、日本大学の付属病院の建設工事に関連した契約をめぐって、大学の関係者が大学側に損害を与えた疑いがあるということです。

日本大学のホームページによりますと、大学には17の学部があり在籍する学生は7万3000人余りと全国で最も多く、大学は医学部や歯学部に付属する4つの病院も運営しています。

また「日本大学事業部」は、11年前に大学が出資して設立した関連会社で、物品の共同調達や関連施設の管理・運営などを手がけ、民間の信用調査会社によりますと、去年の売り上げは68億円に上っています。

特捜部は、捜索で押収した資料を分析し、国内最大規模の大学の事業をめぐる不透明な資金の流れについて実態解明を進めるものとみられます。

日大 田中英壽理事長とは

日本大学の田中英壽理事長は13年前、学校法人トップの理事長に就任し、アマチュア相撲を統括する日本相撲連盟の副会長を務めています。

また、平成29年までの4年間、JOC=日本オリンピック委員会の副会長も務めました。

3年前に起きた日本大学アメリカンフットボール部の悪質タックル問題では、大学が設置した第三者委員会の最終報告書で「理事長には絶大な権限と影響力があったが、当事者意識を欠いたまま適切な措置を講じなかった」などと指摘されました。

田中理事長はその後、大学のホームページで「深く反省し、学生ファーストの精神に立ち返りたい」などとするコメントを発表しています。