JR東日本 駅員の情報共有アナウンス 原則廃止に向け検討の方針

車いすの利用者などが電車に乗る際に駅員が情報を共有するアナウンスが悪用され、つきまとわれたなどという相談が障害者団体に寄せられている問題で、JR東日本は、アナウンスを原則、廃止できないか検討する方針を示しました。

駅員が情報を共有するアナウンスでは、車いすの利用者や視覚障害者の乗車位置や降車駅などを放送していますが、アナウンスを聞いたほかの客に障害者がつきまとわれたなどといった相談が障害者団体に寄せられています。

これを受けて国土交通省はことし7月、全国の鉄道事業者にアナウンス以外の方法も検討するよう求めていました。

こうした中、JR東日本は、7日の定例会見で首都圏を中心に導入しているアナウンスを原則、廃止できないか検討する方針を明らかにしました。

具体的には、一部の路線で導入している、乗車位置や降車駅などの情報を駅員間で共有するタブレット端末をほかの路線にも拡大し、アナウンスの一部を廃止したいとしています。

また、乗り降りが完了したことを車掌に伝えるアナウンスは、車いすを扉で挟み込むなどの事故を防ぐため、当面継続するものの、ほかの手段で伝えられないか引き続き検討するということです。

会見で、JR東日本の深澤祐二社長は「安全の意味でアナウンスをしていたが、障害者団体からの指摘を受け今後は原則としてやらない方向で考えている」と述べました。

障害者団体には車いす利用者から10件以上の相談

障害者団体でつくる「DPI日本会議」には、車いす利用者の女性から、▼見知らぬ男性に、「同じ駅だよ、一緒に降りようか」と何度も声をかけられたとか、▼同じ車両に乗り込んできた男性から、繰り返し足を触られたといった相談が、10件以上寄せられているということです。

このため団体は、アナウンスの情報が悪用されているとして、対応を求める要望書を国土交通省に提出していました。

全国の鉄道会社では▼乗客に聞こえない鉄道無線や、▼ホームドアに設置したライトを使って情報共有しているところもあり、国土交通省は、こうした事例も周知しながら、ホームでの安全確保と誰もが安心して利用できる環境作りの両立を鉄道会社に促す方針です。

「DPI日本会議」の山嵜涼子さんは、自身もつきまとわれた経験があるとした上で、「本来、障害者が安全に生活できるよう行っていることを悪用して卑劣なことをするのは許せない。問題を解決するため別のルールを一緒に考えて欲しい」と話し、鉄道会社に対し、ホームでの情報共有の方法をできるだけ早く見直すよう求めています。