新型コロナ NPOの食料配布に並ぶ人 去年の2倍以上に 東京 新宿

新型コロナウイルスの影響が長引く中、東京 新宿区を拠点に活動するNPOは、食料配布の列に並ぶ人がことしに入って急増し、去年の2倍以上に増えているとして、生活困窮者の支援に力を入れることにしています。

NPO「もやい」は、新型コロナウイルスの感染が拡大した去年4月から毎週、火曜日は東京 新宿区の事務所で生活相談を、土曜日には都庁前で食料配布などを行ってきました。

このうち食料配布に並ぶ人の数を調べたところ、去年は平均して1回に150人余りが訪れましたが、年明けから急増してことし春の第4波のころには300人前後にまで増え、先週の土曜日には349人が列を作ったということです。

食料配布には路上生活者だけでなく、幼い子どものいる家族や若い女性の姿もあり「コロナ禍で初めて生活に困窮し、活用できる支援制度を知りたい」という相談も増えているということです。

「もやい」は相談者の状況に合った支援制度を紹介するとともに、生活保護の申請方法の相談や、住まい探しなどを手伝う活動に力を入れることにしています。

「もやい」の大西連理事長は「自分だけでどうにかしようとせず、公的な制度の活用を最優先で考えてほしい。追い詰められてからではなく、ぜひ、早めに相談してほしい」と話しています。