7月の消費支出 前年比0.7%増も コロナ前の水準下回る状況続く

ことし7月に2人以上の世帯が消費に使った金額は、去年の同じ月より0.7%増加し、2か月ぶりのプラスとなりました。
ただ、前の年の落ち込みが大きかったためで、消費はコロナ前の水準を下回る状況が続いています。

総務省が7日に発表した、ことし7月の家計調査によりますと、2人以上の世帯が消費に使った金額は、1世帯当たり26万7710円でした。

物価の変動を除いた実質で、去年の同じ月より0.7%増え、2か月ぶりの増加となりました。

内訳を見ますと、「食料」は、新型コロナウイルスの感染拡大による外出の自粛に加えて、オリンピックを自宅で観戦する人が多かったことから、弁当や調理食品といったいわゆる中食が好調で1.9%のプラスとなりました。

一方で「家具・家事用品」は、去年のこの時期に10万円の一律給付があり、冷蔵庫や洗濯機などの家電の購入が増えていた反動で8.4%の減少となりました。

全体では2か月ぶりの増加になったものの、比較の対象となる去年7月が、感染拡大の影響で前の年より7%余り減少していたためで、消費は、コロナ前の水準を下回る状況が続いています。

総務省は「新型コロナの影響は根強く残っており、先行きは引き続き注視する必要がある」としています。