接種証明などで観客数上限緩和可能か検討 プロ野球とJリーグ

プロ野球とサッカーJリーグの新型コロナウイルス対策連絡会議が開かれ、ワクチン接種を終えたかや検査で陰性だったことを確認する仕組みを導入し、観客数の上限を緩和できないか、検討していくことを確認しました。

政府の分科会は今月3日、ワクチン接種やPCR検査で陰性が確認されたことを、日常生活などでの制約を減らす仕組みとして導入することを提言しました。

6日開かれた対策連絡会議では、プロ野球やJリーグで、こうした仕組みの活用について専門家とも意見を交わし、観客数の上限を緩和できないか検討していくことを確認しました。

会議後の会見で、プロ野球の斉藤惇コミッショナーは、すでに海外のスポーツイベントやプロ野球、ソフトバンクの主催試合で、こうした仕組みが導入されていることを触れ、「2回のワクチン接種の証明がある人、あるいは検査で陰性が証明された人が入場できる形を皆さんの同意をもって進めたい」と、プロ野球での導入に前向きな姿勢を示しました。

そのうえで「われわれが勝手に観客を入れるわけにはいかないので、国の政策として、ルール化されたものを使って入れていく」と述べ、あくまで政府の方針に沿って、観客数の上限緩和の検討を進めると強調しました。

また、Jリーグの村井満チェアマンは「そういう方向性を視野に、われわれが内部でどんな議論が必要かという助言もいただいた。さまざまな検討が必要なので1歩ずつ進めていく。ワクチン接種が浸透しつつあり、社会的な合意が得られれば、今シーズンであってもそうした新たな取り組みは十分に取り入れたい」と話していました。

一方で、感染症の専門家からは「ワクチンを接種しても100%感染しないわけではなく、無症状でうつしてしまうこともある。また受けたくても受けられない人が差別されないようにしなくてはならない」といった課題が指摘されました。