廃棄の自販機で特産のお茶を販売 埼玉 所沢

たばこの売り上げの減少に伴い、廃棄されることになった自動販売機を活用して、地元の特産品、狭山茶を販売するユニークな取り組みが、埼玉県所沢市で始まりました。

喫煙者の減少に伴って、全国では年間およそ2万台のたばこの自動販売機が廃棄されています。

こうして廃棄される自動販売機を活用して、たばことほぼ同じ大きさの箱に、お茶の粉末スティックを入れて販売する取り組みが、静岡県から広がっていて、埼玉県のお茶どころ、所沢市でも今月から狭山茶の販売が始まりました。

販売を始めた西武ホールディングスの担当の庄司智恵子さんは所沢市出身で、身近に茶畑があるなかで育ちました。

狭山茶に深い愛着がありますが、急須で飲む人向けの商品が多いため、買い求める人の高齢化を感じていたと言います。

そこで、急須を使うことなく、水にかきまぜて飲むことができるこの商品を取り入れて、狭山茶を多くの人に飲んでもらおうと考えました。

先月下旬、庄司さんは地元の生産者で粉末の加工を行う新井重雄さんに、初めて完成した商品を見てもらいました。

たばこと、ほぼ同じ大きさの箱のパッケージには、茶畑や、所沢市が日本の航空発祥の地と言われていることにちなみ、飛行機などがデザインされ、狭山茶の粉末が入るスティックが8本入って、1箱600円で販売されます。

新井さんは「消費者にお茶を提供する新たな手法を切り開いてもらえて、ありがたく思っています。狭山茶の振興につながればうれしいし、期待しています」と話していました。

そして今月1日、西武鉄道の所沢駅の構内に設置された自動販売機で販売が始まると、朝から並んでいた人たちが次々と買い求めていました。

庄司さんもこの日は茶摘みの衣装を着て、新井さんとともに粉末スティックを配ってPRしました。

地元の30代の男性は「ふだんは急須でお茶を飲んでいますが、これは冷えた水で飲みたいと思います。若い人に向いていると思うので、全国的に狭山茶が広まればうれしいです」と話していました。

庄司さんは「朝早くから並んでいる人もいて、うれしく、やってよかったと思います。狭山茶や地域の魅力を知ってもらい、地元への愛情を高めてもらいたいです」と話していました。

この自動販売機は、川越市の本川越駅にも設置されたほか、今後、別の2つの駅にも設置され、それぞれの地域の名所などがデザインされたパッケージで販売されます。