パラリンピック 陸上マラソン 道下が金メダル 堀越と永田が銅

東京パラリンピックは最終日の5日、東京都心のコースで男女のマラソンが行われ、視覚障害のクラスで女子の道下美里選手が金メダル、男子の堀越信司選手と腕に障害のあるクラスの永田務選手が銅メダルと日本勢3人がメダルを獲得しました。

日本は金メダル1 銅メダル2

東京パラリンピックのマラソンは札幌に変更されたオリンピックとは異なり、5日午前6時半以降に国立競技場をスタートして浅草の雷門や銀座、皇居外苑など都心の名所を巡って国立競技場にフィニッシュする42.195キロのコースで行われました。

レースは雨が降りしきるなか、男女の車いすと視覚障害、それに男子の腕に障害のあるクラスで行われ、日本からは合わせて10人の選手が出場しました。

このうち女子の視覚障害のクラスでは世界記録を持つ44歳の道下選手が25キロすぎに先頭に立つと、30キロすぎにスパートして後ろについていた選手を引き離し、そのままフィニッシュしました。道下選手は2位と3分以上の差をつけ、3時間0分50秒のタイムで金メダルです。
前回大会の銀メダルに続き、2大会連続のメダル獲得となりました。
男子の視覚障害のクラスでは33歳の堀越信司選手が2時間28分1秒のタイムで銅メダルを獲得しました。堀越選手は4大会連続の出場で初めてのメダル獲得です。
男子の腕に障害のあるクラスでは初出場の37歳、永田務選手が2時間29分33秒のタイムで銅メダルを獲得しました。
このほか、女子の車いすのクラスで、46歳の土田和歌子選手が4位、初出場の喜納翼選手が7位、男子の車いすのクラスで初出場の鈴木朋樹選手が7位でした。
男子の視覚障害のクラスで初出場の熊谷豊選手が7位、今大会、トラック種目で銀と銅のメダルを獲得した和田伸也選手が9位、女子の視覚障害のクラスは56歳の藤井由美子選手が5位、日本選手団最年長、66歳の西島美保子選手は8位でした。

道下 悔しさ原動力につかんだ金メダル

女子視覚障害のクラスで金メダルを獲得した道下選手を突き動かしてきたのは初出場の前回リオデジャネイロ大会で金メダルにあと一歩、届かなかった悔しさでした。

5年前のリオデジャネイロ大会、パラリンピック初出場で銀メダルを獲得し、レース直後は喜びを語っていた道下選手。しかし、表彰式で金メダルをとった別の国の国歌を聞き、涙が止まらなくなりました。

「表彰台で君が代を聞くっていうイメージトレーニングをして、ずっと大会に向けて準備をしてきて、最後に聞いた曲が違ったのがすごく悔しくて」と振り返った道下選手。

この悔しさが東京パラリンピックに向けた原動力となりました。東京で必ず金メダルを取りたいと、練習メニューを一から見直し、1か月に700キロも走り込みました。

これまで福岡市の公園を伴走者と走っていましたが、アップダウンが激しい山道をあえて練習場所に選び心肺機能を徹底的に強化しました。さらにトレーニングの一環としてヨガを取り入れ、大きなレースでは消極的な走りになってしまう精神面を鍛えました。

心身ともに鍛えた成果は形となって表れ、40代も半ばにさしかかるなか、去年は世界記録を2回更新しました。悔しさを糧にみずからを追い込んだ努力が実を結んだ金メダルでした。
レース後、道下選手は「序盤はペースを刻んで、後半の勝負だと思っていた。坂の前からしかけるというのも予想はしていて、しっかり伴走者が後ろを見てくれていたので、うまいリードをとれた。いままでいろいろなレースで最後の2キロで失速することもあったので、絶対ゴールするまで油断しないでいこうと思った。トラックに入ってきたらかなり後ろが離れていたので落ち着いて笑顔でゴールできた」と振り返りました。

そのうえで「銀メダルを獲得したリオデジャネイロ大会の忘れ物を絶対に取りに行くという強い気持ちでみんなで準備してやってきたので、すごくうれしい。最高の伴走者と最強の仲間がいたので、ここにたどりついた。みんなで祝福したい」と笑顔で話していました。

また道下選手は「リオデジャネイロ大会では後半失速したという苦い思い出があったけど、今回はしっかり後半の上り坂でも淡々とピッチを刻んでペースもほぼ落ちずに走ることができた。自分らしい走りができたのが何よりうれしい」と話しました。

そして「きょうは湿度があったので、前にライバルが出たとしても後半必ず落ちてくると考えていた。前半の伴走者、青山さんは淡々とペース維持してくれた。後半の志田さんも勝負どころを逃さなかった。世界一の伴走者です」と感謝の気持ちを口にしました。

堀越 4回目のパラリンピックで初のメダル

男子視覚障害のクラスで銅メダルを獲得した堀越選手は長野市出身の33歳です。生まれた時から視覚に障害があり、小学校までは競泳をしていましたが、中学校から陸上を始めました。

パラリンピックは、2012年のロンドン大会は男子5000メートル視覚障害のクラスで5位、前回、リオデジャネイロ大会ではマラソンで4位に入りました。

4大会連続出場となった東京パラリンピックが初めてのメダル獲得となりました。
堀越選手は「順位は全く分からなかったが40キロ手前で『3位だ』という声が聞こえたので、そこからは抜かれるかもしれないという緊張感を持ちながらもメダルを持って帰るという思いで走った」と振り返っていました。

前回大会では4位でメダルを逃していたことから「リオでの結果が悔しくて、なんとか東京でメダルを取るためにがんばってきた。悔しい思いもたくさんしたが、応援してくれる人の支えもあり最後まで諦めなかった結果だと思う。この走りをパリにつなげたい」と喜んでいました。

また堀越選手は「東京パラリンピックの開催が決まって8年間、つらい経験も多かったけど、支えてくれた人たちのおかげで 銅メダルを獲得することができた」と笑顔で話しました。

レースについては「コース的にしっかり抑えていけば、ラスト勝機があると思ったので、まわりに惑わされずに自分のペースで走ることができた」と振り返りました。

永田 粘りの走りで銅メダル

永田選手は、新潟県出身の37歳。障害のあるランナーではなく、いちマラソン選手として誇れる記録を残したい。その思いでつかんだ銅メダルでした。

働きながらマラソン大会に出場していた26歳のとき、工場での勤務中の事故で右腕にまひを負いました。それでも「足が元気なので走ることを辞める理由にはならなかった」と100キロを走る「ウルトラマラソン」で世界選手権に出場するなど、一般の選手とともに走りを磨いてきました。

そして、ことし2月にはびわ湖毎日マラソンの腕に障害のあるクラスに出場し、世界ランキング2位となる2時間25分23秒をマークしました。

初めてのパラリンピックで目指したのは2時間20分を切るタイムで、「障害のあるランナーとして見られるのは、まだそれだけの記録でしか走ることができていないから。まだまだ頑張らないといけない」と意気込んでいました。

雨の中のレースで目標のタイムは切れませんでしたが、粘りの走りで銅メダルを獲得しました。
レース後、永田選手は「自分の想定していた展開とは異なり、集団でのレースでメダルを意識しすぎたのかかたくなってしまった。走っていて怖かったが、暑さを想定して練習してきたことが後半のつらいところで実を結んだと思う」と振り返っていました。

そのうえで、「これまで支えてくれた人たちの声を思い浮かべて盛り返すことができた。銅メダルを獲得できたので、手土産ができてよかった。諦めの悪い自分らしい走りを見せられたと思う」と時折、涙を浮かべながら喜びを語っていました。

また「走っている時にはみんなに謝っている映像が浮かんで葛藤していた。途中でやっぱりテレビで応援してくれる方々、これまでずっと応援してくれたり協力してくれたりした人たちの声とかが聞こえ、なんとかしのいだ」とレースを振り返りました。

そして「本当だったら銅メダルは自分の中では残念な気持ちだけど、この大会に向けて自分ができることは精いっぱいやってきた。どんな結果であれ自分はやったとそれだけは思って走っていたので、よしとしたいです」と語りました。

日本選手 談話

▽女子車いすのクラス4位 土田和歌子
終盤まで粘って4大会ぶりのメダルにあと一歩の4位に入賞した46歳の土田選手は「地元の東京で結果を残したいという気持ちで スタートラインに立った。海外の選手のレベルが高いので挑戦者の気持ちだった。メダルまではあと一歩及ばなかったが、本当にいいレースができた」と笑顔を見せていました。トライアスロンとマラソンで出場したことについては、「2つの挑戦ができたことで次世代を担う選手たちにメッセージを伝えられたと思う」と話していました。

▽女子視覚障害のクラス 5位 藤井由美子
56歳の藤井選手は「かなりしんどくて、このまま終わったらどうしようかと思っていたけれど、伴走者の力もあってなんとかペースを取り戻して5位に入賞できたことを本当にうれしく思っている」と語りました。
また「最後は笑顔でゴールしようと思っていたので、頑張って笑顔にしました。本当にうれしい」と充実した表情で話していました。

▽男子 視覚障害のクラス7位 熊谷豊
初出場で7位入賞を果たした34歳の熊谷選手は「路面が滑り、足をかばう形でペースがゆっくりになったが、それでも最後まで自分のペースを保って走ることができてよかった」とレースを振り返りました。そして「今までは大きく失速することがよくあったが、それをとどめられたのでいい収穫になった」と話しました。
▽男子車いすのクラス7位 鈴木朋樹
鈴木選手は「最後まで気持ちを切らさないように、応援してくれる人への感謝を込めて走った。初出場のパラリンピックだったが、今の自分の実力は出せたので悔いの無い大会になった」と話していました。

▽女子車いすのクラス7位 喜納翼
喜納選手は「大会を開催してもらったことに 感謝しつつ、楽しく走れればという思いで臨んだが、いざレースとなると勝負にもこだわりたくなった。積極的に前に出られるところで攻めたが、力不足を感じさせられたレースだった。走り終わったあとは、楽しさより悔しさの方が大きかった」と話しました。そのうえで「4位でゴールした土田選手が笑って迎えてくれたのでうれしかった。確実に大きな経験になったと思う」と初出場のパラリンピックを振り返っていました。
▽女子視覚障害のクラス8位 西島美保子
日本選手団の最年長、66歳の西島選手は「レースの途中から足の調子が悪くつりそうになったのでストレッチしながらなんとかたどりついた。絶対ゴールするという気持ちが強かったので、途中でやめることは考えなかった。リオデジャネイロ大会では完走できなかったのでうれしい」と振り返りました。そして、今後については「次のパラリンピックに出ることは考えていないが、これからもレースに出て楽しく走りたい」と笑顔で話していました。

【レース経過 詳細】

【女子マラソン視覚障害のクラス フィニッシュ】
道下選手が、3時間0分50秒のタイムでフィニッシュし、金メダルを獲得しました。44歳の道下選手はリオデジャネイロ大会の銀メダルに続いて2大会連続のメダル獲得です。
56歳の藤井選手は、3時間17分44秒のタイムで5位。日本選手団最年長、66歳の西島美保子選手は3時間29分12秒のタイムで8位でした。西島選手は前回大会では途中棄権しましたが、今大会は見事に完走しました。

【女子マラソン視覚障害のクラスは40キロ】
先頭の道下選手は2時間51分31秒で通過し、2位のロシアパラリンピック委員会、エレナ・パウトワ選手との差を2分23秒に広げました。道下選手はこの5キロで差をおよそ2分広げ、トップを独走しています。また、35キロ地点で西島美保子選手は7位、藤井由美子選手は8位となっています。
【女子視覚障害のクラス35キロ】
30キロを過ぎたあたりでスパートした先頭の道下選手は2時間30分3秒で通過し、2位のロシアパラリンピック委員会、エレナ・パウトワ選手との差を24秒に広げました。

【男子腕に障害のあるクラス フィニッシュ】
中国の李朝燕選手が2時間25分50秒のタイムトップでフィニッシュし、リオデジャネイロ大会に続き金メダルを獲得しました。
日本の永田選手は2時間29分33秒で3位でフィニッシュし銅メダルを獲得しました。

【男子視覚障害のクラス フィニッシュ】
モロッコのアル アミン・シェントゥフ選手が2時間21分43秒でフィニッシュし、金メダルを獲得しました。堀越信司選手は2時間28分01秒でフィニッシュし銅メダルを獲得しました。熊谷豊選手は2時間31分32秒で7位、和田伸也選手は2時間33分5秒で9位でした。

【女子視覚障害のクラス30キロすぎ】
給水地点を過ぎたあたりから道下選手がスパートをかけ、先頭を併走していたロシアパラリンピック委員会のエレナ・パウトワ選手と差を広げ始めました。

【女子視覚障害のクラス30キロ】
道下選手はロシアパラリンピック委員会エレナ・パウトワ選手と先頭を併走し、2時間8分36秒で通過しました。

【男子腕に障害があるクラス35キロ】
2位グループにつけていた永田務選手はブラジルの選手に離され始め、2位から1分ほど遅れて3位で走っています。永田選手と4位のオーストラリアの選手との差は18秒です。先頭はリオデジャネイロ大会の金メダリスト、中国の李朝燕選手が独走状態です。

【女子視覚障害のクラス25キロすぎ】
道下選手が、トップを走っていたロシアパラリンピック委員会のエレナ・パウトワ選手を抜き先頭に立ちました。パウトワ選手も離れずに道下選手のすぐ後ろについて走っています。

【男子視覚障害のあるクラス30キロ】
先頭はモロッコのアル アミン・シェントゥフ選手で独走状態です。堀越選手と熊谷は2位グループから遅れました。堀越選手はトップと4分29秒差の6位、熊谷選手はさらに1分余り遅れて7位、和田選手はさらに3分ほど遅れて10位となっています。

【男子腕に障害があるクラス30キロ】
リオデジャネイロ大会の金メダルリスト、中国の李朝燕選手が抜け出してトップに立っています。永田務選手はブラジルとオーストラリアの選手の3人による2位グループで、トップから1分20秒差で追っています。

【女子視覚障害のクラス中間点】
日本の道下選手は先頭のロシアパラリンピック委員会エレナ・パウトワ選手から4秒遅れて2位で通過しました。
【女子車いすのクラス フィニッシュ】
レースは先頭争いが最終版までもつれトラック勝負に。先頭のオーストラリア、マジソン・デ ロザリオ選手をスイスのマヌエラ・シェア選手が猛烈に追い上げましたが、0.01秒差でデ ロザリオ選手が逃げきり金メダルを獲得しました。日本の土田選手は1時間38秒32のタイムで4位に入りました。初出場の喜納選手は1時間42分33秒のタイムで7位でフィニッシュしました。
【女子車いすのクラス40キロすぎ】
40キロすぎ上り坂で、4人で構成されていた先頭集団から土田和歌子選手が遅れ始めました。

【女子車いすのクラス40キロ】
40キロ手前で先頭を走っていたアメリカのスザンナ・スキャローニ選手が遅れ、土田和歌子選手を含む5人で作るグループが追い抜いて先頭集団になりました。

【男子腕に障害のあるクラス15キロ】
永田選手は引き続き、オーストラリアと中国の選手と3人で先頭グループで走っています。通過タイムは1時間13分31秒です。

【女子車いすのクラス35キロ】
先頭は引き続きアメリカのスザンナ・スキャローニ選手。土田選手がトップと53秒ほどの差でアメリカのタチアナ・マクファーデン選手など5人で作る2位グループに、喜納選手はさらに40秒ほどの差で7位で走っています。
【男子車いすのクラス フィニッシュ】
スイスのマルセル・フグ選手が1時間24分2秒でフィニッシュし金メダルを獲得。銀メダルは中国の章勇選手で、その差は20秒でした。鈴木選手は1時間30分45秒の7位でフィニッシュしました。

【男子車いすのクラス40キロ】
スイスのマルセル・フグ選手が最後の上り坂で、一気に中国の章勇選手を引き離しました。

【女子車いすのクラス30キロ】
先頭は引き続きアメリカのスザンナ・スキャローニ選手。土田選手がトップと1分5秒ほどの差で5人で作る2位グループに、喜納選手はやや遅れさらに15秒ほどの差で7位に下がりました。

【男子視覚障害のクラス15キロ】
先頭はモロッコのアル アミン・シェントゥフ選手が独走状態になっています。熊谷選手と堀越選手はトップから1分10秒ほど離れた9人で作る2位グループ、和田選手はさらに2分ほど遅れて12位となっています。

【男子車いすのクラス35キロ】
依然として先頭は中国の章勇選手とスイスのマルセル・フグ選手の2人。3位グループとの差はおよそ4分に広がりました。日本の鈴木選手とはおよそ5分差。鈴木選手は7位で通過しました。

【女子視覚障害のクラス10キロ】
日本の道下選手がロシアパラリンピック委員会やブラジルなど3人の選手とともに先頭グループで通過しました。タイムは43分01秒。西島選手は9位、藤井選手は10位で先頭からおよそ4分離れています。

【男子視覚障害のクラス10キロ】
日本の熊谷選手が5位で通過。先頭とは16秒差です。堀越選手は21秒差で8位、和田選手は1分9秒差の12位で通過しました。

【男子腕に障害のあるクラス10キロ】
日本の永田選手が3人の先頭集団でレースを進めています。34分39秒で通過しました。

【男子車いすのクラス30キロ】
先頭は中国の章勇選手とスイスのマルセル・フグ選手の2人。3位グループとはおよそ3分の差です。日本の鈴木選手はおよそ4分差で7位で通過しました。

【女子車いすのクラス中間点】
アメリカのスザンナ・スキャローニ選手が独走を続けています。通過タイムは46分49秒です。日本の土田選手と喜納選手はともに2位グループで先頭とはおよそ1分15秒差で通過しました。
【男子腕に障害のあるクラス5キロ】
日本の永田選手が先頭集団で通過しました。

【男子視覚障害のクラス5キロ】
先頭集団は7人。日本の堀越選手と熊谷選手は先頭集団で通過しました。和田選手はおよそ15秒遅れて12位で通過しました。

【女子視覚障害のクラス5キロ】
日本の道下選手が先頭集団で通過しました。最初の5キロのタイムは21分39秒です。西島選手と藤井選手はおよそ2分遅れそれぞれ9位、10位で通過しました。

【女子車いすのクラス15キロ】
アメリカのスザンナ・スキャローニ選手が独走しています。日本の土田選手などは2位グループで先頭とおよそ1分離れています。

【男子車いすのクラス中間点】
中国の章勇選手とスイスのマルセル・フグ選手が先頭で通過しました。日本の鈴木選手は先頭から3分20秒遅れて7位で通過しました。
【6:53】男女視覚障害のクラス・男子腕に障害のあるクラスがスタート
日本からは男子の視覚障害のクラスに▽4大会連続出場の堀越信司選手と今大会、1500メートルで銀メダル、5000メートルで銅メダルを獲得している和田伸也選手、初出場の熊谷豊選手が出場。女子の視覚障害のクラスには前回リオデジャネイロ大会の銀メダリストで世界記録を持つ道下美里選手と2大会連続出場の66歳、西島美保子選手、初出場の56歳、藤井由美子選手が出場しています。男子の腕に障害のあるクラスには初出場の37歳、永田務選手が出場しています。

▽男子車いすのクラスの鈴木選手は10キロを通過しトップから1分5秒遅れの6位グループにつけています。
【6:40】女子マラソン車いすのクラスがスタート
日本からは夏と冬合わせて8回目のパラリンピック出場で、トライアスロンとの二刀流で今大会に臨んでいる46歳の土田和歌子選手と初出場の31歳、喜納翼選手が出場しています。海外勢では、前回大会で4つの金メダルを獲得したアメリカのタチアナ・マクファーデン選手や、今大会トラック種目で金メダル2つ、銀メダル2つを獲得しているスイスのマヌエラ・シェア選手などが注目です。

▽男子マラソン車いす:5キロを通過し、日本の鈴木選手はトップと36秒差の6位グループにつけています。
【6:30】男子マラソン車いすのクラスがスタート
日本からは400メートルユニバーサルリレーで銅メダルを獲得した27歳の鈴木朋樹選手が出場。海外勢では今大会トラックの種目で3つの金メダルを獲得したスイスのマルセル・フグ選手が注目です。そのスピードとヘルメットの色から“銀色の弾丸”という愛称で知られます。マラソンで4つの目の金メダルを狙います。
気象台によりますと、スタート前の午前6時現在の東京の都心の気温は18.9度、雨が降る中でのスタートとなりました。

【コースと見どころ】

レースは国立競技場をスタートして浅草の雷門や銀座、皇居外苑など都心の名所を巡って国立競技場にフィニッシュします。コースはほぼ平たんですが、終盤40キロ付近の上り坂が勝負を分けるポイントになると見られています。

レースは男女の車いすと男女の視覚障害、それに男子の腕に障害のあるクラスの合わせて5つのクラスで争われます。

男子の車いすのクラスは選手たちがレーサーと呼ばれる競技用の車いすを時速30キロを超えるスピードでこぐため高速レースが展開されます。
視覚障害のクラスでは多くの選手が「絆」と呼ばれるロープを握り合った伴走者のガイドで走ります。

日本代表選手のプロフィール

【男子】
▽鈴木朋樹(車いすのクラス)
千葉県館山市出身。生後8か月のとき交通事故で脊髄を損傷し、小学1年生のとき両親の勧めで車いすで陸上を始めた。2019年のマラソン車いすのクラスの世界選手権で3位に入り東京パラリンピックの代表に内定。今大会は日本が銅メダルを獲得したユニバーサルリレーでアンカーを務めた。
▽熊谷豊(視覚障害のクラス)
秋田市出身。生まれたときから視覚に障害があり、陸上は中学から始めた。2017年に働きながら競技ができる会社に転職して以降、陸上やマラソンの大会で優勝を重ね、2019年には当時、男子マラソン視覚障害のクラスで世界ランキング2位につける2時間25分11秒をマークした。
▽堀越信司(視覚障害のクラス)
長野市出身。生まれた時から視覚に障害があり、中学から陸上を始めた。パラリンピックは、2012年ロンドン大会の男子5000m視覚障害のクラスで5位、2016年リオ大会でマラソンで4位に入った。今回が4大会連続出場。
▽和田伸也(視覚障害のクラス)
大阪 東大阪市出身。17歳のころ網膜の病気で視力が低下し、33歳のときロンドンパラリンピックに出場するためにパラ陸上を始めました。そのロンドン大会では男子5000m視覚障害のクラスで銅メダルを獲得した。パラリンピック3大会連続となる東京大会では、トラックの5000mで銅メダル、1500mでは自身のアジア記録を更新し銀メダルを獲得した。
▽永田務(腕に障害のあるクラス)
新潟県村上市出身歳。26歳のときに勤務中の事故で右腕に障害を負った。その後100キロを走る「ウルトラマラソン」で世界選手権に出場するなど、一般の陸上選手として活躍を続けたが、去年東京パラリンピック出場に必要な障害のクラス分けを受けた。ことし年2月のびわ湖毎日マラソンの腕に障害のあるクラスで世界ランキング2位となる2時間25分23秒をマークした。

【女子】
▽土田和歌子(車いすのクラス)
東京 清瀬市出身。高校生の時に交通事故で脊髄を痛め、両足に障害がある。1998年の冬の長野パラリンピック、アイススレッジスピードレースで2つの金メダルを獲得した後、2004年の夏のアテネ大会の陸上5000mでも金メダルを獲得した。マラソン車いすのクラスでは、シドニー大会で銅メダル、アテネ大会では銀メダル、前回リオ大会でトップと1秒差の4位。8回目のパラリンピックとなる東京大会ではトライアスロンに出場し9位に入った。
▽喜納翼(車いすのクラス)
沖縄県うるま市出身。大学1年生のときにトレーニング中の事故で車いす生活になった。スポーツからはしばらく離れていましたが、大学卒業後、風を切って走る疾走感にひかれて車いす陸上を始め、2016年からマラソンに出場するようになりました。2019年には女子マラソン車いすのクラスで世界記録まで8秒差に迫る日本新記録をマークした。
▽西島美保子(視覚障害のクラス)
福井県南越前町出身の66歳。病気のため視覚に障害があるが44歳からマラソンを始め47歳のときに3時間11分33秒の自己ベストをマーク、前回のリオ大会にも出場した。東京大会の代表選考会に位置づけられた2019年8月の北海道マラソン視覚障害のクラスで2位に入った。
▽藤井由美子(視覚障害のクラス)
滋賀県豊郷町出身の56歳。生まれたときから白内障で視覚に障害がある。2020年12月の防府読売マラソンで世界ランキング4位となる3時間9分48秒の自己ベストをマークした。
▽道下美里(視覚障害のクラス)
山口県下関市出身の44歳。小学4年生の時に目の病気にかかり、中学生で右目の視力を失い、左目の視力もわずか。「絆」と呼ばれるロープで結ばれた伴走者のガイドで走り、身長1メートル44センチの小柄な体格をいかしたピッチ走法が持ち味。前回のリオ大会で銀メダルを獲得。2時間54分13秒の世界記録を持つ。