新型コロナワクチン 職域接種の申請取り下げ 1000件超に

新型コロナウイルスワクチンの職域接種をめぐって、供給の遅れなどが原因で申請を取り下げる会場が相次いでいた問題で、申請の取り下げがこれまでに1000件を超えたことが分かりました。

国は、1000人程度に接種を行える企業や大学などを対象にことし6月から職域接種を開始し、全国5202会場から合わせておよそ1820万人分の申請を受け付けました。

しかし、申請を取り下げる会場が相次ぎ、先月24日の時点で、全体のおよそ2割に当たる1088会場に上ったということです。

接種人数にすると、およそ560万人分に相当するとしています。

ワクチンの供給が遅れたことで接種計画の見直しを迫られて医師などを確保できなくなったり、職域接種を始める前に自治体による接種が進んで希望者が減少したりしたことなどが理由と見られています。

これらの会場のために用意していたワクチンは、職域接種で2回目の接種を受けていない人のために都道府県が設置する会場などに配送するということです。

取り下げた会場からは、確保していた医師や会場のキャンセル料などを補償するよう求める声が出ていますが、国は応じられないとしています。