パラリンピック バドミントン女子 里見紗李奈が金メダル

東京パラリンピックの新競技バドミントンは女子シングルス車いすの比較的障害が重いクラスの決勝が行われ、世界ランキング1位の里見紗李奈選手が世界2位でタイの選手にゲームカウント2対1で勝って金メダルを獲得しました。里見選手はパラリンピックのこの競技で日本最初のメダリストとなりました。

里見選手は千葉県出身の23歳で、高校3年の時に交通事故に遭って車いすでの生活となり2017年から本格的にパラバドミントンに取り組みました。

金メダルを目指す日本のエースは予選リーグで敗れた世界5位の中国の選手に4日の準決勝でストレート勝ちして決勝に進みました。

決勝はタイのスジラット・プックカム選手との対戦となり、第1ゲーム里見選手は相手のコート際を狙う正確なショットに苦しみ14対21で落としました。

里見選手は第2ゲームも9連続失点で15対18とリードを許しましたが、そこからラリーで粘り5連続でポイントを返して逆転しこのゲームを21対19でとりました。

その勢いに乗って最終ゲームも21対13で取った里見選手がゲームカウント2対1と逆転で勝って金メダルを獲得しました。
里見選手は「夢みたいです。1ゲーム目を簡単にとられて不安になりましたが、コーチから勝ちたい気持ちが強いほうが勝つと言われ、気持ちを盛り上げながら試合をしました。決勝で憧れの選手に勝つことができてすごくうれしいです」と笑顔で話していました。

また、5日のダブルスの決勝に向けては「ダブルスでもペアの山崎選手と一緒に初代女王になりたい」と意気込んでいました。

このクラスの銀メダルはタイのプックカム選手、銅メダルは中国の尹選手でした。

コロナ禍のブランク乗り越え金メダルに

東京パラリンピックの新競技バドミントンで日本選手最初のメダリストになったのはコロナ禍のブランクを乗り越え大会を通じて自分の強さを取り戻した日本の若きエースでした。

女子シングルスの車いす、比較的障害が重いクラスで世界ランキング1位、23歳の里見紗李奈選手は2017年から本格的に競技に取り組み始め、わずか2年余りで世界選手権の優勝を果たした日本のエースです。

東京パラリンピックの金メダル獲得を目指して世界の舞台で活躍を続けてきましたが、感染拡大で去年3月から大会が相次いで中止になり今大会が1年10か月ぶりの国際大会。

競技歴が浅い里見選手にとって失った試合勘をどう取り戻せるかが、メダル獲得への最大のポイントでした。

しかし、予選リーグで世界5位の中国の19歳の選手にストレート負けし、その不安は現実のものとなりました。

原因は里見選手の制球が乱れてのミスでした。

「相手が攻めてくるのを待っていた。それがプレーに出てしまった」こう振り返った里見選手はメダルに近づくには自分が何をすべきか、この負けた試合から答えを導き出そうとしていました。

そして、迎えた4日の準決勝は手痛い負けを喫した尹選手との再戦となりました。

そこにいたのは2日前とは別人のような里見選手でした。

みずからラリーを主導し相手を前後に揺さぶって得意のコントロールの効いたショットを次々と決めストレート勝ちしました。

大会の中で、さらに成長し自分の強さを取り戻した日本のエースはその勢いのまま決勝で世界2位のタイの選手との接戦を逆転で制し、初代女王の称号をつかみ取りました。