千葉 九十九里浜に1000年前の巨大津波の痕跡 未知の巨大地震か

千葉県の九十九里浜でこれまで知られていないおよそ1000年前の津波の痕跡が見つかり、解析の結果房総半島の沖合を震源とする巨大地震が起きていたとみられることが産業技術総合研究所などの調査でわかりました。

調査した専門家は「房総半島の沖合では巨大地震や津波が繰り返されていたことが明らかになり、沿岸地域などでは改めて津波への備えを進めてほしい」と指摘しています。

産業技術総合研究所の澤井祐紀上級主任研究員らの研究グループは、千葉県の匝瑳市と山武市、一宮町にかけての九十九里海岸付近の地層に残された過去の津波の痕跡を調べました。

その結果、海岸から内陸に2キロ程度の地層から、過去に津波で運ばれたとみられる海の砂や生物の化石などの層が2つ見つかり、このうち、古い方は西暦800年から1300年のものと推計されました。

当時の海岸線の位置や砂丘の高さなどをもとに複数のケースをシミュレーションしたところ、房総半島の東の沖合の海底を震源とするマグニチュード8.5程度の巨大地震が起きていたと考えられることがわかりました。

津波は当時の海岸から1キロあまり内陸まで達していたとみられるということです。

この海域は陸側のプレートと、海側の太平洋プレート、フィリピン海プレートの3枚の岩盤が重なり合っていて、過去にも規模の大きな地震やそれに伴う津波が発生しています。

古文書などの記録から▽1677年の「延宝房総沖地震」や▽1703年の「元禄地震」の2つのマグニチュード8クラスの巨大地震が知られていますが、これより古い時代の巨大地震や津波は明らかになっていませんでした。
澤井上級主任研究員は「房総の沖合では繰り返し巨大地震や津波が起きていたことが明らかになった。将来、再び巨大地震が起きる可能性があり、沿岸地域などでは地震や津波への備えを新たにしてほしい」と話しています。

研究成果は3日発表される「ネーチャー・ジオサイエンス」に掲載されます。