パラリンピック車いすテニス女子 上地結衣が銀メダル

東京パラリンピック、車いすテニスの女子シングルス決勝で上地結衣選手はオランダの選手にセットカウント0対2で敗れ、銀メダルでした。

東京パラリンピックの女子シングルスは決勝で世界ランキング2位の上地選手は世界1位でオランダのディーデ・デ フロート選手と対戦しました。

第1セットは上地選手が主導権を握ろうと積極的に仕掛けたものの、デ フロート選手の冷静にコースを突くショットを決められて3-6で失いました。

第2セットに入ると上地選手が粘りを見せ、4-5と後がなくなった第10ゲームで、8回のデュースのあと最後は得意のフォアハンドで5-5に追いつきました。

このあと互いに1ゲームずつを取り合いこのセットはタイブレークにまでもつれましたが、最後は相手に押し切られ6-7で奪われてセットカウント0対2で敗れました。

この結果、上地選手はこの種目で前回大会の銅メダルを上回る銀メダルとなりました。

上地選手は試合後、時折、声を詰まらせながらインタビューに応え「テレビの前で応援してくださっている人に勝つところをみせたいという気持ちだった」と涙を浮かべながら話しました。

そして、「自分の目標は金メダルをとることで思うような結果にならなかったが、自分ができることをやりきったと思う」と話したあと、「ただやっぱり銀メダルは悔しい」とこぼれる涙を拭いながら話していました。

“負けず嫌い”が堂々の銀メダル

開会式で聖火リレーの最終ランナーという大役を務めた上地選手。「自分を選んでよかったと思ってもらえるように頑張りたい」と誓ったとおり、自国開催のプレッシャーの中、堂々と決勝まで駒を進め銀メダルを手にしました。

上地選手は兵庫県明石市出身の27歳。生まれたときから脊髄に障害があり、車いすテニスは11歳から始めました。人一倍、負けず嫌いだという性格でめきめきと頭角を現し、高校3年生の時にロンドン大会でパラリンピックに初出場、その2年後には世界ランキング1位へと駆け上がりました。
そして、リオデジャネイロ大会で日本の女子選手として初めて車いすテニスでメダルを獲得しました。しかし、手にしたのは銅メダルでした。

「5年たった今でも悔しかった気持ちを鮮明に覚えている」

負けず嫌いの上地選手は満足しませんでした。パラリンピックで頂点に立つために得意としてきた粘り強く守備的なプレースタイルだけに頼らず、みずから積極的に仕掛ける攻撃的なプレーを取り入れようと試行錯誤を続けてきました。
体力を必要とするコートを前後する動きや、ノーバウンドではじき返すドライブボレーも身につけ、体幹を鍛える地道な筋力トレーニングの回数も増やしました。

東京大会を前に「自分がやってきたことを精いっぱい出せたと思える試合をして、その結果が金メダルだったらいい」と話していた上地選手。結果は願ったものには届きませんでしたが、負けず嫌いな彼女が積み重ねた、この5年間をパラリンピックの決勝で存分に見せてくれました。