タリバン幹部 “主要閣僚に女性登用しない”

アメリカ軍が撤退したアフガニスタンで、政権の発足を目指す武装勢力タリバンの幹部は、新政権の主要な閣僚ポストに女性を登用することはないだろうとの見通しを明らかにしました。

イギリスの公共放送BBCは、中東のカタールにあるタリバンの事務所で政治部門を担当する、スタネクザイ氏のインタビューを放送しました。

スタネクザイ氏は、新たな政権の省庁では、多くの女性が職場に戻り、仕事を続けることを希望する一方「トップの地位に就くことはないかもしれない」と述べ、主要な閣僚ポストに女性を登用することはないだろうとの見通しを明らかにしました。

さらにスタネクザイ氏は、働く女性はイスラムの規範に従い、頭髪を覆うヒジャブを着用する必要があるという考えを強調しました。

タリバンが発足の準備を進める新たな政権について、日本や欧米諸国は教育や就労などの分野で女性の権利が守られるかどうかを注視しています。

また、アフガニスタンの政治や治安の安定に向けて、異なる民族で構成される国内の幅広い勢力を取り込んだ包括的な政権を発足させることができるかどうかが、焦点となっています。

国連担当者“子どもへの支援急務”

アフガニスタンで人道支援を担当する国連のラミズ・アラクバロフ氏は1日、首都カブールからオンラインで会見し「今月末までにWFP=世界食糧計画がアフガニスタンに持っている備蓄がなくなるだろう。最も弱い立場の人々に食糧支援を続けるだけでも少なくとも2億ドルが必要だ」と述べ、各国に支援を求めました。

そのうえで「アフガニスタンの子どもたちの半数以上が、今夜食事をとれるかどうかもわからない状況だ」と述べ、特に子どもたちへの支援が急務だと訴えました。

ユニセフ=国連児童基金は、アフガニスタン全土で人道支援を必要とする子どもがおよそ1000万人に上り、このうち100万人が年内に重度の栄養失調に陥り、治療を受けなければ死にいたるおそれがあるとしています。

アフガニスタンから隣国のパキスタンに逃れた男性は、ロイター通信の取材に対し「仕事がなく、子どもたちはみなおなかをすかせていた」と話していました。

アフガニスタンをめぐっては、国連のグテーレス事務総長が先月31日、声明を発表し「現地では人道的な大惨事が迫っている」として重大な懸念を示しています。