コロナワクチン“2回接種の有効性90%以上” 国立感染症研究所

新型コロナウイルスのワクチンの有効性について、国立感染症研究所が国内の暫定的な解析結果をまとめ、海外からの報告と同様に、2回の接種で90%以上の有効性がみられたとしています。

これは国立感染症研究所が1日開かれた厚生労働省の専門家会合で示したものです。

国立感染症研究所などのグループは、ことし6月と7月のおよそ2か月間に東京都内5か所の発熱外来を受診した1130人について、新型コロナの検査の結果とファイザーかモデルナのワクチンを接種していたかどうかを調べました。

その結果、検査で陽性だったのは
▼ワクチンを未接種だった914人のうち350人、
▼1回接種した141人のうち46人、
▼2回接種した41人のうち3人だったということで、
この結果をもとにワクチンの有効性を推定したところ、
▼1回目の接種では48%、
▼2回目を接種して2週間以上たった場合は95%などとなりました。

一方で、1回目の接種をしてから13日以内の場合は効果は確認できなかったということです。

国立感染症研究所によりますと、調査は「デルタ株」に置き換わりつつある時期に行われたため、今後「デルタ株」の影響なども調べる必要があるものの、ワクチンの有効性については海外での研究とおおむね一致する結果だとしています。

国立感染症研究所の所長で専門家会合の脇田隆字座長は「今回は解析数も限られ暫定的なデータであり、今後も適宜、評価していくことが重要だ」と話しています。