JR西日本 大規模増資で財務基盤立て直しと収益力強化へ

JR西日本は1日、新たに株式を発行して市場から資金を調達する公募増資などで最大で2786億円を調達すると明らかにしました。新型コロナウイルスの影響で2期連続の最終赤字が見込まれる中、増資によって財務基盤を立て直すとともに、デジタル化への投資などで収益力の強化につなげたい考えです。

JR西日本は1日、公募増資などの手法で今月中に最大で2786億円余りの資金を調達すると明らかにしました。現在の発行済み株式数の3割近くに相当する大規模な増資となります。

調達する資金は債務の返済に1000億円を充てるほか、大阪駅西側エリアの再開発の設備投資に700億円、さらに利便性向上のためのデジタル技術への投資に100億円を充てるなどとしています。

長谷川一明社長は記者会見で「感染が収束したあとの災害などの次のリスクに備えて、早期に財務基盤を回復させると同時に、ポストコロナに向けた成長投資も行っていく必要がある」と述べました。

足元では感染が再び拡大し2期連続の最終赤字が見込まれる中、会社としては今回の増資で財務基盤を立て直すとともに、デジタル化への投資などで収益力の強化につなげたい考えです。