イオン子会社と中国・四国でスーパー展開の「フジ」経営統合へ

流通大手「イオン」の子会社のスーパーと中国・四国地方でスーパーなどを展開する「フジ」は経営統合することで基本合意しました。

発表によりますと、イオンの子会社で広島市に本社がある「マックスバリュ西日本」と中国・四国地方にスーパーやショッピングセンターおよそ100店舗を展開する「フジ」が経営統合することで基本合意しました。

来年3月に株式交換などによってマックスバリュ西日本をフジの子会社にしたうえで、2024年3月には両社の合併による新会社を設立するということです。

イオンとフジは3年前に仕入れの効率化などを目的に資本業務提携を結んでいて現在、イオンはフジの15%の株式を持つ筆頭株主です。

しかし、人口減少に伴う市場の縮小や新型コロナウイルスの感染拡大が続く中、消費者の変化に対応し新たなビジネスモデルを創出するには一層の関係強化が必要だと判断したとしています。

1日に開かれた会見でイオンの岡田元也会長は「われわれは中四国でのシェアは十分ではなく、今回のフジとの統合によってシェアを拡大させていきたい」と述べました。

またフジの尾崎英雄会長は「これまでのイオンとの提携で一定の成果を出してきたが、統合によりさらに事業に磨きをかけたい」と述べました。

経営統合実現後の規模は

イオンの子会社の「マックスバリュ西日本」は中国・四国地方などで381店舗のスーパーを展開しています。

また、フジも中国・四国地方でグループも含めるとスーパーやショッピングセンターなどを129店舗、営業しています。

両社の経営統合が実現すれば
▽店舗数は500余り
▽従業員数は3万2000人に上り
両社を合わせた売り上げ規模は9000億円近くになります。

今後、両社ではネットスーパーの強化をはじめ仕入れや配送を行う拠点の共通化などに向けて協議を進める方針で、こうした取り組みを通じこの地域での存在感をさらに高めたいとしています。