愛知野外音楽フェス「酒売らなければ損失」主催会社が県に釈明

愛知県常滑市で開かれた野外の音楽フェスティバルで、感染防止対策が不十分なまま酒の提供も行われた問題で、大村知事は、主催した会社の代表取締役が31日、県庁を訪れ「酒を売らなければ損失をかぶることになり、県の要請は認識していたが売らざるをえなかった」などと釈明したと明らかにしました。

先月29日に常滑市で開かれた野外の音楽フェスティバルで、感染防止対策が不十分なまま酒の提供も行われた問題をめぐっては、主催者がコメントで、過度な飲酒でなければ酒の提供も可能だと愛知県から話をいただいたなどと説明したのに対し、愛知県が「県が酒の提供を容認した事実はない」と反論していました。

こうした中、愛知県の大村知事は、1日の記者会見で、イベントを主催した会社の代表取締役が、8月31日に県庁を訪れたことを明らかにしました。

この中で、代表取締役は酒を提供したことについて「仕入れたうちの半分はキャンセルしたが、残りは買い取ったものだった。売らなければ損失をかぶることになり、県から提供を自粛するよう強い要請があることは認識していたが、売らざるをえなかった」と釈明したということです。

そのうえで、代表取締役は「自分の認識が甘かったことを自覚して反省している。このイベントをやめたら会社が潰れてしまうので開催するしかなかった。ここまでの大騒ぎになるとは想定できなかった」と述べたということです。

一方、愛知県は、イベントに参加した県民に対し、今月12日まで、不要不急の外出を控え、体温を毎日測定するなどして健康状態を確認するよう求めたうえで、希望する人には無料でPCR検査を行うと発表しました。