千葉県 自宅療養者1万800人 健康観察専門施設で支援体制強化

新型コロナウイルスに感染し、自宅療養中に死亡する人が相次いでいることを受けて、千葉県は自宅療養者の健康観察を専門で行う「フォローアップセンター」を新たに開設するなど支援体制を強化することになりました。

千葉県内では31日時点で自宅療養者の数が1万800人余りと、1か月で3倍以上に急増し、保健所から一度も連絡できないまま1人暮らしの20代の男性が亡くなるなど死亡事例も相次いでいます。

このため千葉県は自宅療養者への支援体制を強化する必要があるとして保健所と共同で健康観察を行う「自宅療養者フォローアップセンター」を1日から千葉市内に新たに開設しました。

民間に運営を委託し、日中は看護師ら30人、夜間は10人が常駐して、軽症などの自宅療養者と連絡を取り、容体が悪化したら保健所にすぐ引き継ぐということです。

このほか、自宅療養者全員に配るため血液中の酸素の状況をみるパルスオキシメーターを1万5000台追加購入するほか、急変に備えて酸素吸入器200台を確保します。
また、5つの病院が交代で、夜間空いている外来診療用の病床を活用し酸素吸入や点滴など一時的な処置を行う体制を作るほか、189の訪問看護事業所の協力を得て看護師を自宅に派遣し、症状の悪化に対応するということです。

千葉県はこうした事業を盛り込んだ追加の補正予算案を今月の定例県議会に提出する予定です。