自宅療養 60代男性死亡 10日以上電話応答なく 発見は死後2日か

新型コロナウイルスに感染し自宅で療養していたさいたま市の60代の男性が、今月27日に死亡しているのが見つかりました。

さいたま市によりますと、市内に住む60代の男性は、今月11日に新型コロナウイルスに感染していることが確認されました。

男性には糖尿病の基礎疾患がありましたが、症状は軽かったため自宅で療養することになり、翌12日と13日には、市の保健所が電話で健康観察を行っていたということです。

このとき血液中の酸素の値も問題がなかったことなどから、市は入院調整をする必要性はないと判断し、13日に、県の委託を受けた「宿泊・自宅療養者支援センター」に引き継ぎました。

その後、支援センターが自動音声の電話や直接の電話をかけ続けましたが、10日以上にわたって応答がなく、今月27日になって別居していた家族が連絡がつかないことを心配して様子を見に行ったところ、死亡しているのが見つかりました。

市によりますと、警察の調べで、男性は2日前に死亡していたとみられるということです。

男性には同居している妻がいましたが、妻も新型コロナに感染して同じ時期に自宅療養をしていました。

妻からも男性の体調の変化についての連絡はなく、妻は症状が悪化していたため男性の死亡が見つかった27日に入院したということです。

一方、男性が亡くなったいきさつについて、支援センターに健康観察を委託していた埼玉県は情報がなく答えられないとしています。