アキレスけん iPS細胞で回復 ラットで成功 京大などのグループ

ヒトのiPS細胞から骨と筋肉をつなぐ「けん」の細胞を作製し、アキレスけんが傷ついたラットに移植して歩く機能を回復させることに成功したと京都大学などのグループが発表しました。

これは京都大学iPS細胞研究所の池谷真准教授らのグループがオンラインで会見を開いて発表しました。

骨と筋肉をつなぐ「けん」は再生能力が低く、傷ついた場合に治療が難しい組織とされ、体の別の組織を使ったこれまでの治療法も合併症のリスクがあることなどが課題となっています。

グループは、ヒトのiPS細胞から作り出した「けん」の細胞300万個をアキレスけんが断裂したラットに移植して変化を調べました。

その結果、移植をしていないラットは歩く際に足のかかとにあたる部分が低く下がった状態となっていましたが、移植したラットでは、2週間後にはかかとの位置が2倍ほど高くなり、健康なラットと同じ程度まで回復したということです。

さらに、回復したアキレスけんには移植した細胞の一部がとどまって歩行機能の回復を促していることを示す反応も確認できたということです。
池谷准教授は「将来的には患者の治療に応用できるだけでなく、病気の研究にもつながると考えており、さまざまな活用法を検討していきたい」と話していました。