パラリンピック 両手足ないフェンサー イタリア人気選手 2連覇

東京パラリンピック、大会5日目の28日、車いすフェンシングの女子フルーレ個人でイタリア代表のベアトリーチェマリア・ビオ選手が大会2連覇を果たしました。ビオ選手はSNSなどで世界的な人気を誇りインフルエンサーとして知られます。

「両手足がないフェンサー」

ビオ選手は11歳のとき、感染症が原因で両腕のひじから先、そして両足のひざから下を切断しました。それでも、5歳から始め大好きだったフェンシングを諦めきれず、義足や義手をつけて競技を続けました。
世界で唯一「両手足がないフェンサー」と呼ばれるようになり、前回のリオデジャネイロパラリンピックでは、金メダルを獲得しました。
そのどんな困難にも挑戦する姿勢が共感や憧れを呼び、SNSのフォロワーは110万人をこえています。
長年、パラリンピックを取材しているイタリアのスポーツ紙の記者
「(ビオ選手は)不死鳥のようでイタリアスポーツ界にとって貴重な存在だ。彼女自身が困難を乗り越えてきたことがメッセージになっていて、その存在は競泳のマイケル・フェルプスさんやフィギュアスケートの羽生結弦選手のようで、彼女はいつも目標に向かって集中している」

また、父親のルッジェロさんはビオ選手が将来、イタリアのオリンピックとパラリンピックの委員会を統合して会長に就き、スポーツ界の垣根をなくすという夢を持っていることを明かしました。
28日、車いすフェンシングの競技会場の千葉市の幕張メッセには、ビオ選手を取材しようとイタリアを含む多くの海外メディアが詰めかけました。

そのビオ選手は、圧倒的なスピードを武器に予選リーグを危なげなく勝ち上がりました。
決勝でもポイントを取るたびに大きな声を上げてみずからを奮い立たせ、見事、2連覇を達成しました。
インタビューで、新型コロナで苦しむ世界に向けて伝えたいことを聞くと、「よい人たちの支えがあればすばらしいことが起きる。自分を信じてハードワークをすればやりたいことは何でもできる」と笑顔で語ったビオ選手。

“困難は必ず克服できる”。

みずからの姿をとおして、これからも力強いメッセージを発信し続けていきます。