競泳 一家心中で両親と両足失った18歳 初のパラリンピックで

東京パラリンピック5日目の28日、かつて一家心中に巻き込まれ両親と両足を失った競泳選手がパラリンピックに初めて挑みました。

一家心中に巻き込まれ

アメリカ代表の18歳、ヘイブン・シェパード選手。ベトナムで生まれたシェパード選手は1歳4か月だった2004年、体に爆弾を巻きつけた両親に抱きかかえられ、一家心中に巻き込まれました。
この事件で両親は死亡しましたが、シェパード選手は両足の膝から下を切断しながらも奇跡的に生き延びました。
シェパード選手は「救われたことにとても感謝しています。命を落としていたかもしれないところを両足を失っただけで済んだのだから」と当時を振り返ります。

その後、アメリカ人夫婦の養子となり「重い義足をつけずに済み、自由な感覚を味わえるから」という理由で始めた水泳に打ち込むようになったと言います。

パラリンピック初出場となった今大会、シェパード選手は28日に行われた女子200メートル個人メドレーの運動機能障害のクラスで予選を通過し決勝に臨みました。

「東京では自分らしさを出して楽しみたい」

決勝の前の選手紹介では両手を挙げながら笑顔で入場しました。
レースでは前半のバタフライと背泳ぎで3位争いを繰り広げ、後半は順位を落としましたが最後まで力強い泳ぎを見せ、3分3秒59のタイムで自己ベストを更新し、5位入賞を果たしました。

レース後、シェパード選手はSNSで「みなさん、本当にありがとう」と支えてくれた人たちへの感謝の気持ちをつづりました。

壮絶な人生を経てパラリンピックにたどりついたシェパード選手ですが「私たちはみんな不完全な存在です。でも、誰もがやりたいことに取り組んでいいし、私は自分の前にあるそんなチャンスが大好きです」と前向きに話しています。