新型コロナ 重症化リスク要因あると致死率高い結果に 厚労省

新型コロナウイルスに感染した人が死亡した割合、致死率は、慢性の腎臓病の人では14%近くになるなど、重症化しやすいリスク要因があると、実際に高かったという分析結果を厚生労働省がまとめました。致死率は要因が多いほど高くなっていました。

厚生労働省は、感染者の情報を集約するシステム「HER-SYS」にことし4月からの3か月間に登録された感染者32万人余りのうち、腎臓病や糖尿病などこれまでに知られている9つの重症化のリスク要因があるかどうか記されていた10万人余りについて致死率を分析しました。

その結果、重症化のリスク要因が▽ない人は致死率が0.41%でしたが、▽ある人は2.28%で5倍以上になっていました。

要因別に見ると、▽慢性腎臓病が13.95%、▽COPD=慢性閉塞(へいそく)性肺疾患が10.19%、▽がんが8.35%、▽免疫抑制が7.54%、▽糖尿病が4.76%、▽高血圧が4.32%、▽脂質異常症が3.30%、▽肥満が1.55%、それに▽喫煙が0.99%でした。

致死率は、▽要因が何か1つある人は1.38%、▽2つでは3.80%、▽3つでは5.20%、▽4つ以上では9.69%と多いほど高くなりました。

一方、65歳以上の高齢者では1つもなくても4.62%となっていました。

厚生労働省は、誰を集中治療室で治療するか、医療現場での運用などにデータを生かしてもらいたいとしています。