「酸素ステーション」千葉県が来月初めにも複数箇所開設へ

新型コロナウイルスの首都圏での医療提供体制が危機的な状況となる中、千葉県の熊谷知事は入院先が見つからない患者のために酸素投与を行う「酸素ステーション」を、来月初めにも開設する準備を進めていることを明らかにしました。

千葉県の熊谷知事は26日の定例会見で、新型コロナウイルスの病床の使用率がおよそ8割に上っていることを説明したうえで「退院する人がいなければ入院ができない、実質的に満床の状態で危機的な状況が続いている」と述べました。

そのうえで、入院先が見つからない患者が酸素投与を受けながら待機する「酸素ステーション」を、来月初めにも県内で複数箇所開設するため準備を進めていることを明らかにしました。

熊谷知事は24時間対応にあたる看護師など人員の確保が課題になっているとして、場所や規模など詳細は明らかにせず、「医療従事者の確保のめどがつき次第開設したい。総力をあげて取り組んでいく」と話していました。

また、軽症患者などに2つの薬を同時に点滴投与して重症化を防ぐことが期待される「抗体カクテル療法」について、すでに県内で30以上の医療機関で入院患者への投与が行われたことも説明し、今後はコロナ患者に対応する病院の外来でも使えるよう、病院で薬を投与したあとにホテルで経過観察を行う体制を整えていく方針を示しました。