昨年度の国内通販の売り上げ 初の10兆円超

新型コロナウイルスの影響で外出を控える動きが広がる中、昨年度(2020年度)国内の通信販売の売り上げが、前の年度より20%余り増え、初めて10兆円を超えたことがわかりました。

インターネットや電話による通信販売の事業者で作る日本通信販売協会によりますと、国内にある820社の昨年度の通信販売の売り上げは、10兆6300億円で、前の年度より20.1%増え、大幅な伸びとなりました。

これは、アマゾンや楽天などの通販サイトを経由した取り引きが、引き続き堅調だったことに加え、新型コロナの感染拡大で外出を控える動きや在宅勤務が広がる中、いわゆる「巣ごもり消費」で、食品や家電、家具などの販売が好調だったことが主な要因です。

国内の通信販売の売り上げが10兆円を超えたのは、統計を取り始めた1982年度以来初めてだということで、主なコンビニ7社の去年の売り上げに匹敵する規模にまで拡大した形となりました。

日本通信販売協会の万場徹専務理事は「利用者が増えただけでなく、新型コロナをきっかけに新規で参入する事業者も相次いだことが、全体の売り上げを引き上げた。コロナの影響が続く中、今年度の売り上げも順調に増えている」と話していました。