「医療の危機」 医療機関が赤い色で強い危機感を表明 京都

京都府内の医療機関は、新型コロナウイルスの感染の現状について、「療養者が死亡する事案が発生しかねない災害レベルに達している」と赤い色で強い危機感を表明する合同のメッセージを発表し、できるかぎり外出を控えるよう訴えました。

このメッセージは、京都府内で新型コロナの重症患者を受け入れている13の医療機関が23日、合同で発表し、緊急性を強調して、赤をベースに白い文字で書かれています。

メッセージでは、現在の医療の状況について「適切な医療を受けることができない自宅療養者が死亡する事案が発生しかねない災害レベルに達している」としています。

そして、集中治療室は新型コロナの重症患者の治療のために使用せざるを得ず、心臓の血管の手術や肝臓や肺の移植、食道がんの手術などについて「緊急性の高いものを除いてほとんど停止を余儀なくされつつある」としています。

さらに、救急の要請に応じるのが難しいケースが多発していて、脳卒中などの救急医療の受け入れやがん治療も大きな制限を受け「かかりつけの患者の容体が急変した場合でも必ずしも入院できない事態とまでなっている」と強い危機感を表明しました。

そのうえで、13の医療機関は「外出そのものを可能なかぎり少なくしないと感染拡大は止まらない」として、最低限、去年の最初の緊急事態宣言時と同じ程度にまで人の流れを抑えるため、府民に対してできるかぎり外出を控えるよう強く訴えました。