アフガニスタン 米軍撤退延長検討 タリバン“受け入れられず”

アフガニスタンからの軍の撤退期限の延長をアメリカ政府が検討していることについて、武装勢力タリバンの幹部は、撤退期限の延長は受け入れられないとして、アメリカを強くけん制しました。
アメリカなど各国が自国民などの退避を進める中、今後、影響が懸念されています。

アメリカのバイデン大統領は22日、アフガニスタンにいるアメリカ人や協力者について、この1週間余りでおよそ2万8000人が退避したとしたうえで、今なお不安定な状況が続いているとして、今月末としているアメリカ軍の撤退期限の延長も検討していることを明らかにしました。

これについて、タリバンの幹部で報道を担当するシャヒーン氏は23日、イギリスのスカイニュースに「撤退の延長は占領の延長だ」として、アメリカ軍の撤退期限の延長は受け入れられないと述べました。

そのうえで、アメリカが撤退期限の延長を行えば「関係の悪化を招く」として対抗措置をとることも示唆し、アメリカを強くけん制しました。

一方、首都カブールの空港とその周辺には連日、国外に逃れようと多くの人たちが集まっているほか、アメリカなど各国が自国民や協力者などの退避を進めていて、タリバンがアメリカ軍の撤退期限の延長に難色を示したことで、今後、各国の退避作業への影響が懸念されています。

米大統領補佐官「最終的に撤退期限は大統領が決める」

これに対し、ホワイトハウスで安全保障政策を担当するサリバン大統領補佐官は、23日の記者会見で「タリバンとは日々、政治や安全保障のルートで話し合いを続けている。ただ、最終的に撤退期限をどうするかは、ほかの誰でもなく、バイデン大統領が決めることだ」と述べて、タイミングはアメリカ側が決定するものだと反論しました。

アメリカの空港 脱出してきた人たちが相次いで到着

アメリカの首都ワシントン近郊の空港には、タリバンが権力を掌握したアフガニスタンから脱出してきた人たちを乗せた航空機が相次いで到着していて、中には現地の混乱で離れ離れになる家族もいます。

23日、ワシントン近郊の空港には、アフガニスタンの首都カブールの空港から国外へ脱出した人たちが相次いで到着しました。

このうち、カブールに暮らしていたという女性のシマさん(30)は「カブールの空港近くではタリバンが市民を銃撃し、ひどい状況でした。10歳と6歳の2人の娘とは離れ離れになってしまいました。2人がとても心配です」と涙ながらに話していました。

また、30歳の男性、アジマル・シェルザドさんは「カブールの空港は大混乱で、空港の中にたどりつくまで3日間かかりました。アフガニスタンから逃れようと、故障して飛行することができない機体にまで人が押し寄せていました」と話していました。

首都カブールの混乱が

アジマル・シェルザドさんが今月16日に首都カブールの空港の近くでスマートフォンで撮影したという、合わせておよそ20秒の映像には、断続的な銃声とともに人々が一斉に逃げる様子が映っていて、現地の混乱ぶりがうかがえます。

また、カブールの空港の敷地内で、航空機に搭乗する前に撮影したという1分余りの映像には、アジマル・シェルザドさんが自身を撮影した、いわゆる自撮りの映像とともに、航空機に乗り込もうとタラップに大勢の人が押し寄せる様子や機体の上に人が立っている様子が映っています。