IPCパーソンズ会長「プレーブック 全選手と関係者が順守する」

東京パラリンピックが24日に開幕するのを前に、IPC=国際パラリンピック委員会のパーソンズ会長が会見し、新型コロナウイルスの感染対策の指針をすべての選手や関係者が順守するという考えを改めて示しました。

パーソンズ会長は、江東区にある「メインプレスセンター」で会見を開き、新型コロナウイルスの影響で1年の延期を経て開催される東京パラリンピックについて「計画は簡単ではなかった。ただし、オリンピックによって感染対策の指針『プレーブック』が効果的であることも分かった。油断することなく、すべての選手、関係者がこの指針を順守する」と述べ、感染対策に万全を期す考えを示しました。

大会には161の国と地域、それに難民選手団が参加し、2012年のロンドン大会に次いで選手団の数は過去2番目に多くなります。

アフリカの49の国と地域では初めてパラリンピックが放送され、世界で過去最多となる42億人余りがテレビ観戦することが期待されているということです。

これについて、パーソンズ会長は「社会から取り残された障害者を中心に据え、その声を発信できる大会だ。ぜひテレビで観戦して楽しんでほしい。そして数年後には日本に共生社会が広がっていることを期待したい」と話していました。

また、会見に同席した大会組織委員会の橋本会長は「感染対策を構築し、選手や関係者を守り抜く。これを第一として大会を成功させたい。そのうえで多様性と調和を目指す社会へ変革をもたらしたい」と述べました。

アフガニスタンの国旗も開会式で入場行進へ

IPCのパーソンズ会長は、政権が事実上崩壊したことにより東京パラリンピックへの参加を断念したアフガニスタンについて、24日の開会式で、国旗を持った旗手が選手たちの入場行進に参加することを明らかにしました。

これは、IPCの理事会で決定され、UNHCR=国連難民高等弁務官事務所の関係者が旗手を務めるということです。

パーソンズ会長は「選手が大会に参加できず残念だが、心は一緒にいるということを示したい」と話していました。