北アルプス山小屋「三俣山荘」スタッフがコロナ感染で臨時休業

北アルプスの黒部川源流近くにある山小屋で、スタッフが新型コロナウイルスに感染していることが分かり、山小屋は今月末まで臨時休業となりました。

北アルプスの標高およそ2500メートルにある「三俣山荘」によりますと、山小屋で主にちゅう房業務を担当していた男性スタッフが21日、新型コロナウイルスに感染していることが確認されたということです。

男性スタッフは今月16日に発熱し、20日に下山して検査を受けたところ感染が確認されました。

ほかのスタッフが濃厚接触者に該当する可能性があることなどから「三俣山荘」は22日から今月末まで臨時休業とし、隣接するキャンプ場の利用も原則禁止としています。
環境省中部山岳国立公園管理事務所などによりますと、富山と長野、岐阜、新潟にまたがる中部山岳国立公園内にある山小屋で関係者の感染が確認されたのは初めてです。

三俣山荘事務所の伊藤厚子さんは「天候の厳しい日が続き、気温も低かったため、換気などの対策を取るのが非常に難しい状況だった。登山客にご迷惑をおかけし申し訳ない」と話しています。

北アルプス山小屋協会の佐々木泉会長は、所属する96の山小屋に対し対策の強化を求めたとしたうえで、利用者に対しては「入山前に体調に少しでも異変を感じた場合は、登山をキャンセルしてほしい」と呼びかけています。