新型コロナ 軽症と診断で宿泊療養中の男性が死亡 神奈川

神奈川県は新型コロナウイルスに感染し、軽症と診断されて県の宿泊療養施設に入所していた50代の男性が20日、療養中の施設の部屋で死亡しているのが確認されたと発表しました。

神奈川県によりますと、死亡が確認されたのは横浜市の50代の男性で、今月17日に感染が判明し、翌日から県内の宿泊療養施設に入所していたということです。

施設では男性が亡くなった前日から看護師が1日3回電話で体調の確認を行っていましたが、20日午後8時半ごろ、電話に応答しなかったため午後9時すぎに看護師が部屋を訪ねたところ、ベッドの上で心肺停止の状態で倒れていたということです。

男性は亡くなった当日の午前に、血液中の酸素飽和度が県が入院基準としている93%にまで下がり、午後には持病の心疾患の発作が複数回起きたという連絡が本人からあったということです。

看護師は2度にわたり入院調整を担当する県の対策本部の医師に相談しましたが、入院はせずに経過観察と判断されたということです。

神奈川県では今月20日時点で病床使用率が79.9%になっていて、神奈川県医療危機対策本部室の吉田和浩宿泊療養担当課長は「病床がひっ迫している状況から、やむをえず宿泊療養を継続したものと受け止めている。病床がひっ迫している中で、急変のリスクをどう判断すべきかは非常に難しい」と話していました。