国産ワクチン開発へ拠点大学整備 文科省 今後10年間研究費支援

文部科学省は、国内のワクチン開発や生産体制を強化するために拠点となる大学を整備し、今後10年間にわたって研究費を支援する新たな事業に乗り出す方針を固めました。来年度予算案の概算要求に65億円余りを盛り込むことにしています。

新型コロナウイルスの感染の広がりを受けて、政府は、国産ワクチンの開発と生産体制の強化を掲げています。

文部科学省は、国内からその拠点となる大学を公募したうえで、今後10年間にわたって研究費を支援する新たな事業に乗り出す方針を固めました。

この拠点では、ほかの大学や臨床の現場、それに産業界とも連携しながらAI=人工知能やゲノム医療などの分野にも取り組み、世界でもトップレベルのワクチンの研究・開発を進めたいとしています。

まずは、来年度予算案の概算要求に65億円余りを盛り込み、長期的な視点に立って国内外から研究者を集めることも想定しています。

このほか概算要求には海外の研究拠点を支援して感染症の動向を調べるための費用として38億円余りも盛り込む予定で、ワクチンや医薬品の開発を強化したい考えです。