栃木県 福田知事 自宅療養者急増で「酸素ステーション」整備へ

栃木県の福田知事は、20日に臨時の記者会見を開き、新型コロナウイルスの感染拡大に伴って自宅で療養する人が急増していることから、患者に酸素投与を行う「酸素ステーション」の機能を県内に整備すると発表しました。

栃木県は、20日から緊急事態宣言の対象地域に追加されましたが、新規感染者数は3日連続で200人以上となるなど、感染拡大に歯止めがかかっていません。

また、自宅療養者も19日の時点で過去最多の1163人に上っていて、福田知事は記者会見で「現状ではピークアウトする兆しはなく、危機的状況が続いている」と述べました。

そのうえで、新たな対策として、県内の医療機関に夜間などに患者への酸素投与を行う「酸素ステーション」の機能を新たに整備するとともに、患者の重症化を防ぐための新たな治療法「抗体カクテル療法」を速やかに行えるよう、宿泊療養施設と医療機関の連携を進めると発表しました。

また、9月中旬をめどに、県中央部と県南部にそれぞれ1か所ずつ宿泊療養施設を追加で開設するということです。

このほか、ワクチン接種をめぐっては、宇都宮市に設けた県の大規模接種会場の接種人数を、現在の1週間当たり7000人から1万人まで増やし、若い世代向けの予約枠を設けるとしています。

福田知事は「感染の急速な拡大を踏まえ、今週末は『我慢の夏』『外出5割削減』を家族とも共有し、危機的状況から早期に脱するため、協力をお願いしたい」と述べました。