パラリンピック選手重症化リスク考慮 選手村の対策強化検討へ

東京パラリンピックでの新型コロナウイルスの感染対策を議論する、大会組織委員会の専門家会議が開かれ、国内の感染状況が悪化する中で、重症化リスクの高い選手もいることから、選手村に出入りする人の検査回数を増やすなど対策の強化を検討することになりました。

組織委員会が開いた東京パラリンピックでの新型コロナ対策を議論する会議には、感染症の専門家などが出席しました。

この中では、重症化リスクが高い選手がいるため、国内の感染状況が悪化する中で対策を一層徹底すべきだといった意見が出され、これを受けて組織委員会は対策の強化を検討することになりました。

具体的には選手村に出入りする人の検査回数を増やすことや、国内の大会関係者などに外食や集団での飲酒を控えてもらうこと、それに、海外から来日した人たちに対しては14日間の隔離期間のあとも感染防止のルールを守るよう要請することなどが検討されています。

一方、学校連携観戦チケットによる子どもたちの観戦を実施する場合は、安全対策を徹底して感染リスクを減らす必要があるという意見が出されたということです。

専門家会議の座長で、川崎市健康安全研究所の岡部信彦所長は記者会見で「子どもたちの観戦をやるのであれば、往復の交通手段や会場での観戦のしかたなど、感染マナーを徹底しないといけない」と述べました。

また、組織委員会メインオペレーションセンターの中村英正チーフは「安全対策を提案するなど、自治体や学校現場と丁寧なコミュニケーションを取っていきたい」と話していました。