新型コロナ 自宅療養で救急要請も63%は搬送されず

新型コロナウイルスに感染して自宅で療養する人が増えていますが、東京都内では今月、症状の悪化などで救急車を要請しても、63%については受け入れ先が見つからないなどの理由で、搬送されなかったことが分かりました。

東京都の関係者によりますと、今月の9日から15日までの1週間に、新型コロナウイルスの自宅療養者などが、救急搬送を要請した件数は2259件にのぼりました。

前の週に比べると591件増えていますが、このうち63%にあたる1414件については、医療機関に搬送されなかったということです。

受け入れ先が見つからなかったり、調整に時間がかかったりしたほか、保健所が自宅での療養を継続するという判断をするケースも多いということです。

さらに、搬送できた場合でも医療機関までの到着時間が長くなる傾向があり、搬送した845件のうち、3時間から5時間かかったケースが159件、5時間以上かかったケースが121件ありました。

東京消防庁は「救急の要請が増えて厳しい状況だが、関係機関と連携し組織をあげて全力で対応していきたい」としています。