米 アジア系住民への暴力事件急増 被害者が暴力反対訴え

アメリカでは新型コロナウイルスの感染が拡大した去年からことしにかけて、アジア系の住民に対する暴力事件が急増していて、ニューヨークでは事件の被害者らが改めて暴力への反対を訴えました。

全米のアジア系の住民でつくる団体が行った調査によりますと、去年3月からことし6月にかけて国内で合わせて9000件以上のアジア系に対する暴力事件などが報告されていて、ことしに入り増加傾向にあるということです。

このうち被害が最も多いのは、
▽中国系で43.5%、
次いで
▽韓国系が16.8%、
▽フィリピン系が9.1%、
▽日系が8.6%で、
性別でみると、女性の被害が63%以上を占めています。

こうした事態を受け、ニューヨークのアジア系住民の団体が19日、記者会見を開き「最近メディアではあまり取り上げられなくなったが、今も頻繁に事件が起きている」と危機感を訴えました。

チャイナタウンに暮らす女性は、先月道を歩いていて突然、頭を殴られ意識を失ったということで「明らかにアジア系という外見だけを理由に暴力を受け、家の周りを歩くのも怖い。安心して出歩けるようになってほしい」と話していました。

アメリカではことし5月、人種差別や偏見に基づくヘイトクライムを防ぐための法律が成立しましたが、この団体によりますと、ヘイトクライムとは認定されない言葉による暴力や職場などでの差別も数多く報告されており、さらなる取り組みが必要だとしています。