基礎疾患あるコロナ患者 入院か宿泊療養か調整中に死亡 宮崎

宮崎県は新型コロナウイルスに感染した60代の基礎疾患のある人が死亡したと発表しました。3日前に陽性が確認され自宅で健康観察を受けながら県が入院か宿泊療養かを調整していたところ、19日朝になって容体が急変し亡くなったということです。

宮崎県の発表によりますと、亡くなったのは60代の基礎疾患のある人で、今月16日に医療機関での検査で陽性が確認されました。

翌日の保健所の調査では、せきとけん怠感があったものの発熱の症状はなく、保健所や県の入院調整本部では自宅で健康観察を続けながら19日、再び医療機関を受診してもらって入院か宿泊療養施設に入るかを決めることにしていました。

ところが19日朝早くになってひどくせきこむようになり、同居する家族が救急車を呼んだものの、その後、意識を失い搬送先の医療機関で死亡が確認されたということです。

入院調整本部ではこの患者に基礎疾患があることを把握していましたが、ほかの症状などと合わせてすぐに入院する必要はないと判断していたということです。県は基礎疾患の内容を明らかにしていません。

ワクチンについてはすでに1回の接種を終えていたということです。

宮崎県内で新型コロナウイルスに感染して死亡した人はこれで28人となり、第5波では初めてです。

河野知事は会見で「国の基準に沿って必要な措置はとっていたと考えているが、このような状況に至ったことは大変残念で重く受け止めている。県内はまだ入院すべき人がすぐに入院できない東京のような状態ではないが健康観察の態勢を強化し、より慎重な判断を行っていきたい」と述べました。