「抗体カクテル療法」治療後の“退院の調整”に課題

新型コロナウイルスの患者の新しい治療法「抗体カクテル療法」は、各地の病院で軽症や中等症の患者への治療が始まっていますが、治療で症状が改善したあとも、退院の調整が難しく、病床が空かないことが課題となっています。

「抗体カクテル療法」は、2種類の抗体を薬剤として点滴で同時に投与するもので、先月承認されたのを受け、軽症と中等症の患者を対象に各地の医療機関で治療が始まっています。

大阪 茨木市にある民間病院「北大阪ほうせんか病院」では、17日までに27人の入院患者に投与し、このうちおよそ8割の22人は2、3日で熱が下がり、残り5人の患者も重症化することなく回復したということです。

一方で、新たに課題となっているのが治療後の患者への対応で、この治療を受けて、すでに症状が治まった人でも、感染のリスクがある間は退院の調整が難しいため、入院を続けているということです。

この病院では17日の時点で60床のうち47床が埋まっているということで、病院を運営する医療法人成和会の樋口昌克副理事長は「病床がひっ迫する中で、症状が改善した患者にはホテルでの宿泊療養施設に回ってもらい、感染力がなくなった時点で自宅に戻ってもらうような仕組みが必要だ」と話しています。
この病院では17日の時点で60床のうち47床が埋まっているということで、病院を運営する医療法人成和会の樋口昌克副理事長は「病床がひっ迫する中で、症状が改善した患者にはホテルでの宿泊療養施設に回ってもらい、感染力がなくなった時点で自宅に戻ってもらうような仕組みが必要だ」と話しています。