タイ コロナ対策めぐり デモ隊と警官隊3日連続衝突 けが人多数

新型コロナウイルスへの対策が不十分だとして反政府デモが続いているタイでは、3日連続でデモ隊と警官隊が衝突し、双方に多数のけが人が出ているもようでデモが一段と激しさを増しています。

タイでは「デルタ株」の感染が拡大し新たな感染者が連日2万人を超え、一日の死者も200人前後の日が続いていて、市民の間ではワクチンの調達の遅れなどをめぐって政府への不満が高まり、プラユット首相の辞任を求めるデモが続いています。

首都バンコクでは今月15日に車やバイクに分乗して政府の施設などに向かったデモ隊が警官隊と衝突し、デモ隊の一部が暴徒化して警察の建物や車両に放火したほか、16日もデモ隊が爆竹などを投げつけ、警官隊がゴム弾や催涙ガスを発射するなど応酬が続きました。

双方に多数のけが人が出ているもようで、このうち病院に運ばれたデモ隊の1人が実弾によってけがをしたと病院が発表しました。

警察は実弾の使用を否定したものの、これに反発したデモ隊が17日、警察本部に詰めかけて石やペンキなどを投げつけ、警官隊と3日連続で衝突する事態となりました。

タイでは、新型コロナウイルスの感染者と死者が増え続ける中、反政府デモが一段と激しさを増しています。