東京都 “医療非常事態” 緊急的な対策進めるも体制構築が課題

感染の急激な拡大で重症の患者が8日連続で過去最多となるなど、東京の医療体制は危機的な状況になっています。都は「医療非常事態」だとして酸素ステーションの整備など緊急的な対策を進めていますが、患者が増え続けるなか速やかに効果をあげられる体制を構築できるかが課題です。

都内の感染状況は悪化が止まらず、新規陽性者の7日間平均は17日時点で初めて4500人を超え、この1か月で4.5倍に急増しています。

また、重症の患者は17日時点で276人と8日連続で過去最多を更新し、都が確保する病床に占める割合が初めて70%を超えました。

都内の入院調整に関わる医師は、重症患者用の病床が見つからず入院が必要でもすぐにはできないと指摘していて、東京の医療体制は危機的な状況になっています。

都は「医療非常事態」だとして、酸素投与を行う酸素ステーションを新たに240床あまり整備し、さらに拡充を目指すほか、宿泊療養施設などでの抗体カクテル療法の活用を進め重症化を防ぎたい考えです。

一方、こうした緊急的な対策には医療従事者を新たに確保する必要がありますが、現場の人員は限られていて、患者が増え続けるなか速やかに効果をあげられる体制を構築できるかが課題です。