ニュージーランド 国内全域で外出制限導入 市中感染者1人確認

厳しい対策で新型コロナウイルスの感染拡大を抑え込んできたニュージーランドで、ことし2月以来となる市中感染者が1人確認され、17日夜から国内全域で外出制限が導入されました。

ニュージーランドは、厳しい国境管理などにより新型コロナの感染拡大を抑え込んでいて、ことし2月末を最後に市中感染は確認されていませんでした。

しかし17日、最大都市のオークランドで海外からの入国者ではない50代の男性が感染していることが確認されました。

これを受けてニュージーランド政府は、17日夜から国内全域で3日間の外出制限を導入すると発表し、日本時間の17日午後9時前に始まりました。

これにより、外出できるのは食料品の購入などに限られ、飲食店の営業も禁止されるうえ、学校も閉鎖されることになります。

ニュージーランド全域でのこうした最も厳しいレベルの外出制限の導入は、去年3月以来2回目で、市中感染者1人の確認で全域に導入されたのは初めてです。

感染者が確認されたオークランドとこの感染者が最近訪れた地域では、外出制限が7日間続きます。
今回は、感染力が強い変異ウイルスの「デルタ株」かどうかはまだ確認されていませんが、会見したアーダーン首相は、デルタ株の可能性が高いとしたうえで、「対策をとるのが遅すぎた結果、悲惨な状況になっている国々を私たちは見てきている」と述べ、早い段階で厳しい対策をとる必要性を強調しています。