東京都 新型コロナ患者用「酸素ステーション」240床余り整備へ
東京都は、新型コロナウイルスの患者に酸素投与を行う「酸素ステーション」を東京・渋谷区の施設や都立病院などに合わせて240床余り整備し、救急搬送中に受け入れる病院が見つからない患者や入院調整中の患者に対応することで重症化を防ぎたい考えです。
都内では急激な感染拡大で自宅で療養を余儀なくされる人や入院調整中の人が急増するなどすぐに入院できない人が相次いでいます。
こうした危機的な状況をうけて、都は、酸素の吸入が必要な人に対応するための「酸素ステーション」合わせて246床を整備することになりました。
すでに受け入れ先が見つからない救急隊からの要請に応えるための病床として都立・公社の11の病院の36床を確保し、今月14日から運用を始めています。
このほか、入院調整中の中等症の患者を対象に公社荏原病院と公社豊島病院に80床を整備し、今月中に運用を始めるとしています。
さらに、軽症の患者を一時的に受け入れる病床として渋谷区にある都の複合施設「都民の城」に130床を整備し、来週中には運用を始めたいとしています。
ここではみずから救急搬送を要請した人のうち入院の必要がないと判断された軽症の人を受け入れます。
酸素投与中に容体が悪化した場合は入院を検討し、安定すれば自宅に戻ってもらいます。
都はこうした軽症の患者を受け入れる酸素ステーションの病床を400床まで拡充したいとしています。
課題は医師と看護師の確保で、都は医師会などとも調整しながら体制の整備を急ぐことにしています。