クラスター発生の病院で入院患者64人死亡 沖縄 うるま

沖縄県では、新型コロナウイルスの感染拡大で病床がひっ迫する中、うるま市の医療機関で大規模なクラスターが発生し、これまでに入院患者64人が死亡したことがわかりました。

沖縄県うるま市にある、うるま記念病院では、先月中旬、感染力が強いインドで確認された変異ウイルス「デルタ株」に職員が感染したことが分かり、その後、感染が急速に広がって、県内では過去最大規模のクラスターが発生しています。

沖縄県によりますと、これまでに入院患者173人、職員26人の、合わせて199人の感染が確認されていて、感染した入院患者のうち64人が死亡したということです。

病院によりますと、先月中旬に職員のほか入院患者でも感染が確認され、それ以降、感染者とそれ以外の患者の病室を分ける措置をとってきました。

しかし、先月30日までに5人の死亡が確認され、その後も感染した患者の死亡が相次いで、今月11日の時点では42人の死亡が確認されていたということです。

死亡した64人はほとんどが高齢の患者で、多くはこの病院で入院中に亡くなっていますが、一部は感染後にほかの病院に移ったあと死亡したケースもあるということです。

県内の医療体制がひっ迫していることから、多くの感染者をほかの医療機関に転院させることができず、病院では医師や看護師の応援を受けて院内で対応しています。

病院の担当者は「感染しなければ、まだまだこの病院で療養を続けていたはずの患者さんたちが亡くなり、本人やご家族に大変申し訳ない。収束に向けてできるかぎりの対応をとっていく」と話していました。