“西馬音内盆踊り” 無観客で2年ぶりに開催 秋田 羽後町

国の重要無形民俗文化財に指定されている秋田県羽後町の「西馬音内(にしもない)盆踊り」は、去年、新型コロナウイルスの影響で中止となりましたが、ことしは無観客で2年ぶりに開催され、踊り手たちが優雅な踊りを披露しました。

「西馬音内盆踊り」は、700年以上の歴史があるとされる秋田県羽後町の送り盆行事で、国の重要無形民俗文化財に指定されています。

去年は新型コロナの影響で中止となりましたが、ことしは例年3日間の開催期間を16日夜のみに短縮したうえで、大通りの会場に観客を入れず、沿道を高さ2メートル余りの目隠しで囲って行われました。

会場では、踊り手たちが色とりどりのはぎれを縫い合わせた「端縫い(はぬい)」と呼ばれる衣装などに身を包み、編みがさや頭巾で顔を覆いながら、お囃子に合わせて優雅な踊りを披露しました。

踊り手たちは、先祖への供養と豊作への祈りを込めて、かがり火を囲うように輪になって踊り、会場は幻想的な雰囲気に包まれていました。

盆踊りに参加した小学3年生の女の子は「観客がいないので寂しかったですが、みんなで踊ることができて楽しかったです」と話していました。

主催した実行委員会の菅原政一委員長は「開催が危ぶまれたが、実施できてよかった。先人が残した大事な行事なので、責任をもって継承していきたい」と話していました。