停滞する前線の影響で、岡谷市では雨が降り続いていたことから、13日午後10時ごろ、大雨警報が出されました。
そして、14日午後1時半ごろには土砂災害警戒情報が出され、そのおよそ16時間後の15日午前5時半ごろ、市内で土石流が発生したと消防に通報がありました。
現場から最も近い辰野町にある観測点では、今月12日の降り始めから15日午前5時までの雨量が375.6ミリで、平年の8月1か月に降る雨の量のおよそ2.5倍に上っていました。
また、通報があった直前の午前4時23分までの1時間には44ミリの激しい雨を観測していました。
長野 岡谷市 土石流に5人巻き込まれる 男の子含む3人心肺停止
15日朝早く、長野県岡谷市で土石流が発生し、住宅にいた5人が巻き込まれました。
その後、全員救助されましたが、10歳以下の男の子を含む3人が心肺停止の状態だということです。
15日午前5時半ごろ、長野県岡谷市川岸東で土石流が発生し、土砂が家に流れ込んでいると消防に通報がありました。
長野県などによりますと、この住宅にいた5人が巻き込まれ、消防に全員救助されましたが、このうち3人が心肺停止の状態だということです。
心肺停止となっているのは、40代の女性と10代の男性、それに10歳以下の男の子です。
また、ほかに巻き込まれた40代の男性と10代の男性が軽いけがをしたということです。
岡谷市によりますと、この住宅には当時、8人がいたということで、警察や消防などが詳しい状況を調べています。
雨の状況は
現場近くに住む男性は
現場の向かいに住む40代の男性は、当時の状況について「午前5時ごろに30秒ほど雷が鳴ったような音がしたあと、自宅が揺れる感覚があったので2階の窓から見ると、現場の住宅の屋根に水しぶきが上がっているような状態で、家の前では泥水がゆっくり流れていて、車がバンパーまでつかっていた」と話していました。
そのうえで「住宅から出てきた女性が『中で人が埋まっている』と叫んでいた。何か災害が起きたときにすぐに動けるよう、準備する必要性を改めて感じた」と話していました。
そのうえで「住宅から出てきた女性が『中で人が埋まっている』と叫んでいた。何か災害が起きたときにすぐに動けるよう、準備する必要性を改めて感じた」と話していました。
岡谷市長 対応を検証する考え示す
岡谷市の今井市長が記者会見を開き「本当に3人が巻き込まれたことはとてもつらい。被害が出たことを重く受け止めている」と述べました。
そのうえで、今回、避難指示が出されたのが土石流が発生したあとだったことについて「結果的に3人が巻き込まれたので、避難指示のタイミングが遅かったかどうか検証をして、安全・安心なまちづくりに努めていきたい」と述べ、避難指示のタイミングが適切だったかなど、今回の対応を検証する考えを示しました。
市によりますと、今回、土石流が起きた現場や土砂が流れ込んだ住宅は「土砂災害特別警戒区域」に指定されていた場所だということです。
岡谷市では平成18年にも土石流が発生して8人が死亡しています。
そのうえで、今回、避難指示が出されたのが土石流が発生したあとだったことについて「結果的に3人が巻き込まれたので、避難指示のタイミングが遅かったかどうか検証をして、安全・安心なまちづくりに努めていきたい」と述べ、避難指示のタイミングが適切だったかなど、今回の対応を検証する考えを示しました。
市によりますと、今回、土石流が起きた現場や土砂が流れ込んだ住宅は「土砂災害特別警戒区域」に指定されていた場所だということです。
岡谷市では平成18年にも土石流が発生して8人が死亡しています。