前線停滞 16~17日 九州など再び雨強まる 厳重警戒を

前線の影響で西日本から東日本にかけて記録的な大雨となり、各地で土砂災害の危険性が高く、川が増水している状態が続いています。

前線が停滞しているため、16日から17日にかけて九州などで再び雨が強まり、非常に激しい雨が降るおそれがあり、土砂災害などに厳重な警戒が必要です。

気象庁によりますと、停滞する前線の影響で、15日も西日本から東日本の広い範囲で雨が降り、夜になって太平洋側を中心に断続的に雨が降っています。

雨は早いところで今月11日から降り始め、各地で記録的な大雨となり、気象庁は15日朝にかけて一時、佐賀県と長崎県、福岡県、それに広島県に大雨の特別警報を発表しました。

総雨量 8月1か月分の3倍超も

各地で記録的な大雨となっていて
▽佐賀県嬉野市では今月11日の降り始めからの雨量が1000ミリを超えています。
72時間に降った最大の雨量は
▽長崎県雲仙岳で848.5ミリ、
▽熊本県山鹿市で750.5ミリ、
▽福岡県大牟田市で729.5ミリ、
▽広島市三入で501ミリ、
▽長野県南木曽町で395.5ミリ、
▽岐阜県白川町の黒川で391.5ミリなどと、
いずれも統計を取り始めてから最も多くなっています。

多いところでは平年の8月1か月分の3倍を超える雨量となり、各地で川の氾濫や土砂災害が相次ぎました。
前線がやや南に下がって、雨はやんだり弱まったりしていますが、各地で土砂災害の危険性が非常に高い状態が続き「土砂災害警戒情報」が佐賀県、福岡県、長野県に引き続き出されています。

また長野県など各地で川が増水している状態が続いています。

今後の見通し

今後の見通しです。

前線は再び北上し、16日から17日にかけて西日本から東日本の広い範囲で非常に激しい雨が降るおそれがあり、特に九州で雨量が多くなる見込みです。

16日夕方までの24時間に降る雨の量は、いずれも多いところで、
▽九州北部と南部で180ミリ、
その後、17日夕方までの24時間には、
▽九州北部と南部で100ミリから200ミリ、
▽四国と中国地方で100ミリから150ミリ、
▽近畿と東海、北陸で50ミリから100ミリの、
雨が降ると予想されています。

前線は1週間程度停滞 災害起きる前に安全確保を

前線は週末の20日ごろにかけて日本付近に停滞する見込みです。

気象庁は土砂災害や川の氾濫、低い土地の浸水に厳重に警戒するよう呼びかけています。

これまでの大雨で災害が発生していない地域でも危険な状態になっているところがあります。浸水している地域では川や側溝の位置が分かりづらく、斜面沿いでは土砂崩れのおそれがあります。

雨がやんだり弱まったりしてもけっして油断することなく、引き続き、自治体が発表している情報などに従い、安全な場所で過ごしてください。

専門家 “少しの雨でも土砂崩れ起きるおそれ”

土砂災害のメカニズムに詳しい関東学院大学の規矩大義教授は「九州や中国地方を中心に、これまでの雨で大量の水が土壌にたまっている。雨が1日や2日、小康状態になったとしても、土の中の水分は8割から9割ほど残ったままでかなり多くの水分がたまった状態が続く」と述べました。

また九州を中心に西日本や東日本では16日から17日にかけて再び大雨になると予想されていることについて、「土の中の水分がほとんど抜けない状態でさらに雨が降るので少しの雨でも土砂崩れなどが起きるおそれがあり、危険な状況が続くという認識を持って行動してほしい」と警戒を緩めてはならないと指摘します。

また避難に関する自治体の情報に従ったうえで、「避難所から自宅に帰る場合は、いったん、仮で帰宅するくらいの意識で、雨が降って不安に思ったらまたすぐに避難所や安全なところに戻るようにしてほしい」と話していました。