感染拡大が続けば一般の救急搬送の受け入れ困難に 茨城 土浦

茨城県でも新型コロナウイルスの感染が急激に拡大する中、県南部の土浦市の病院では入院患者への対応と、新たな患者の診察の両方の負担が増しています。病院側は、感染の拡大が止まらなければ一般の救急搬送を受け入れられなくなると危機感を強めています。

土浦市にある土浦協同病院は、新型コロナウイルスに感染した患者の入院を県内でも特に多く受け入れています。

8月に入り、これまでのおよそ40床の専用病床は、ほぼ満床の日が続いてきました。

こうした入院患者への対応に加え、病院では、増え続ける新たな感染者の検査や診察の対応にも追われています。

連日、40人ほどの患者に肺のエックス線撮影など、重症化のリスクがないかの検査を行っていて、昼間、通常の診療を担当した医師や医療スタッフが、夕方から深夜1時ごろまで対応する日もあるということです。

さらに土浦協同病院では県の要請を受けて、13日から新型コロナ専用の病床をこれまでの倍に増やすことを決めました。

このため、感染拡大が止まらなければ、近いうちに重症患者の治療に使っている集中治療室がすべてコロナの患者で埋まり、一般の救急搬送を受け入れられなくなるおそれがあるということです。

土浦協同病院の河内敏行病院長は「今の対応は職員の負担が重く、毎日続ければ病院の態勢は破綻します。このままでは、すべてを新型コロナの対応に割くことになって、一般の救急対応を犠牲にせざるをえなくなります」と話しています。